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けしごむ.ai

nakai.jpg中井 誠
株式会社実務経営サービス 代表取締役
実務経営研究会事務局長
M&A研究部会事務局長
会計事務所経営カウンセラー

大手電機メーカーのシステム情報機器部門の統括部長を経て、1998年株式会社実務経営サービスを設立。全国の会計事務所を対象とした「事務所経営コンサルティング」をスタート。10年間で2,000を越える会計事務所を訪問している。現在、全国970の会計事務所が参加する職業会計人の成長と発展を事務所の経営・運営という側面から支援することを目的とした「実務経営研究会」を立ち上げ、研修会、セミナー等で全国を飛びまわっている。

中井誠からのメッセージ

新年あけましておめでとうございます。
 おかげさまをもちまして、私たち株式会社実務経営サービス、会計事務所の皆様をご支援する実務経営研究会、さらに弊誌「月刊実務経営ニュース」は、今年で15年目を迎えることができました。これも、会員各位、そして購読者の皆様のご協力、ご声援のたまものと深く感謝申し上げます。
 昨年末には衆院選が行われ、弊誌を手にしている読者の皆様は、既に新政権の発足を目の当たりにしていることでしょう。平成21年の政権交代により与党となった民主党は、自由民主党による長期政権の弊害打破を訴え、改革に取り組みました。その審判が、昨年末の衆院選で有権者により下されたと思います。
 近年は政権交代に象徴されるように、旧弊打破、制度改革が合い言葉になっているような状況です。しかし、「改革により日本は良くなっているのか」という疑問があります。改革をしても良くならない、むしろ悪くなっているという実感すらあります。原因は何かと考えると、それは「グランドデザインの欠如」という言葉に集約されるのではないでしょうか。国政を司る者であれば、100年先、200年先の日本の繁栄を考え、それに向けた政策を打つべきです。大変残念なことですが、近年の政権からは、このグランドデザインが見えてきません。それが有権者の不信感を生み、国政混迷に拍車をかけているのは間違いのないことでしょう。有権者が求めているのは小手先の制度変更ではなく、本質を見極めて時代の変化に対応すること、つまり不易流行なのです。
 日本経済を支える中堅・中小企業は今、苦しんでいます。それは、日本全体がグランドデザインを見失っているなかで、自社のグランドデザインを描くのが極めて難しいことだからです。そんな時、経営者に寄り添ってゴーイングコンサーンを支援する会計事務所こそが、本当の意味での発展を遂げる事務所であると私は考えています。実際に、今発展している会計事務所は、一様に顧問先企業のゴーイングコンサーン実現に熱心です。それは各地の大型事務所はもちろん、近年台頭の著しい第3世代の事務所も同様です。やはり顧問先企業の事業継続性が、会計事務所発展の鍵なのです。
 私たち実務経営サービスは、実務経営研究会会員の皆様にさらなる発展を遂げていただくため、本年も総力を挙げてご支援いたします。会計業界の変化をいち早く捉え、業界最先端の顧問先支援ノウハウ、事務所経営手法を、昨年以上に大量にご提供する予定です。
 進化の甚だしい顧問先支援ノウハウを短時間で習得できるスキルアップセミナー、経済停滞をものともせずに発展を続ける会計事務所の見学会、会計事務所経営の最先端をリポートする弊誌「月刊実務経営ニュース」、事務所に居ながらにしてスキル向上を目指せるDVDツールなど、価値あるコンテンツを豊富にご用意いたします。
 職業会計人の皆様と、全国の中堅・中小企業の皆様にとって、本年が不易流行を確立する年となるためのお手伝いをする――。私たち実務経営サービスは、この言葉をかけ声に、実務経営研究会会員の皆様を強力にご支援させていただきます。
 本年もよろしくご支援、ご指導いただければ幸いです。

月刊実務経営ニュース2013年1月号「巻頭御挨拶」より