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2012

  • 2012年12月号 ブログ・アウトサイドストーリー79

    「第13回ブロガーサミット in 岐阜」開催報告 こちら中小企業総務部 不破茂夫

     こんにちは、ライブドアブログ「こちら中小企業総務部」を書いています、岐阜の不破茂夫です。9月8日(土)に岐阜で開催された「第13回税務会計系ブロガーサミット」で幹事を務めさせていただきました。今回のエッセイではそのサミットの開催報告をいたします。

    第1部~ブロガー交流会

     

    15:00~17:45 参加者19名 場所Cdr多目的る~む

     今までのサミットでは、講演、パネルディスカッション、グループディスカッションなどの企画を中心に実施し、懇親会で参加者同士の交流を図るという流れでした。今回は特に税務会計系の企画を用意せずに、第1回サミットのような参加者が自由に交流する時間を多くとりました。

     第1部の最初は参加者全員に自己紹介をしていただきました。今回はフェイスブックからの参加者が多かったため、自己紹介時にブログとツイッターをやっているかどうかを話していただき、それを参加者名簿に書き込めるようにしました。その名簿を見れば、帰宅後に他の参加者のブログなどをチェックすることができます。

     ひととおり自己紹介が終わったあとは、自由に交流できる時間にしました。今回の会場はWi -Fiの使える部屋だったため、名刺交換をしたあとにフェイスブックの友達リクエストをする人もいらっしゃいました。

     開始から1時間経過して、参加者の方々ものどが渇いてきた頃です。実は今回の会場は喫茶店の2階にある部屋なので、1階の喫茶店からドリンクとおやつを運んでいただきました。ドリンクを飲んでくつろぎながら、協賛企業のPRを見ていただけるようにしました。今回は3社に協賛していただき、各企業に5分程度のPRをしていただきました。

     その次は、参加者の安田信彦税理士に約10分のプレゼンテーションをしていただきました。事前にプレゼンテーションの内容を知らされていなかったので、どんなお話になるのか、私自身もとても期待していました。プレゼンの内容は、近日発売される予定のウィンドウズ8の紹介と最近のペーパーレス化の方法についてでした。参加者の皆さんは、プロジェクターに映し出された画面を真剣な表情で見ていました。今回のサミットで特に出し物を用意していなかった私にとって、安田税理士のプレゼンのおかげで、〝税務会計系〞らしいイベントになりました。安田先生、ありがとうございました。

     プレゼンのあとは再び30分ほど自由に交流できる時間にしました。やはり、安田税理士に質問される参加者が多く、自己紹介的な話よりも〝税務会計系〞らしい話が多くなってきました。また、ドリンクと一緒に用意してあったシナモントーストのおやつが全部なくなってしまいました。おいしかったですね。

     交流会は開始から2時間になろうとしています。今回のサミットのために私が作った25ページの資料を参加者に配りました。その資料には、過去13回の歴史を簡単にまとめたもの、今読んでいただいている「リレーエッセイ」の数名分の過去記事、そして9月下旬から開催される「ぎふ清流国体」「ぎふ清流大会」のPRを載せました。

     なお、「ぎふ清流大会」というのは全国障がい者スポーツ大会のことで、今回が第12回で毎回国体のあとに開催されています。実は、過去のサミットに参加された北九州の相浦圭太税理士が、この大会に陸上競技のコーチとして参加されると聞いたので、国体後に開催されるこの大会も知ってほしいと思いました。そこで、相浦先生にお願いして、近況と障がい者大会のPRメッセージを書いていただき、そのメッセージを参加者に紹介しました。

     実は、今回のサミット前に大林税理士から、「リレーエッセイ」の執筆者が足りないので、サミットのなかで執筆者募集の時間を取ってくださいと依頼がありました。先ほどの資料の紹介が終わったあとに、執筆者募集の話をしました。しかし、いつの間にか私が参加者にゴリ押しのような形で執筆を承諾させていました。その結果5名の税理士先生が今後の「リレーエッセイ」の執筆をしてくださることになりました。今後の「リレーエッセイ」にご期待ください。

     第1部終了の時間が近づき、次回の幹事・開催地を決めることになりました。自分から立候補される方がいなかったので、私が指名するという幹事特権を行使することになりました。開催地は首都圏。幹事はサミット後に私が過去の参加者に交渉してお願いすることにしました。

     ということで第1部の交流会が終わり、徒歩10分のところにある第2部懇親会の会場へ向かいました。

    第2部~ブロガー懇親会

     

    18:15~21:00 参加者:18名 場所:宴陣

     第1部で交流を図った仲間たちが、場所を変えて食事をし、お酒を飲みながらの懇親会を行いました。都合が悪く第1部のみで帰られた方が3名。逆に、この懇親会のみ参加の2名が加わりました。

     冨岡税理士に乾杯の音頭を取っていただき、懇親会がスタートしました。第1部で名刺交換はおおかた済んでいて、参加者のことも分かってきたので、かしこまった感じもなく、最初から最後まで飲んで食べて、いろいろな話で盛り上がりました。この懇親会は飲み放題3時間のコースで設定したので、あまり時間を気にすることなく楽しんでいただきました。また、東京や大阪へ日帰りで帰られる人は適当な時間で退席し帰宅されました。岐阜は日帰り圏内で、思ったほど遠いところではないことも分かっていただきました。

     時刻が21時になり懇親会は終了。無事に第13回ブロガーサミットは終了しました。

    サミット開催へ向けた準備の難しさ

     

     第13回ブロガーサミットはあっという間に終わりましたが、この日を迎えるまでは、とても長く感じました。

     今年3月に高岡で開催された第12回サミットの懇親会の席で、幹事の坂野上満税理士から次回サミットの幹事として私が指名されました。特に断る理由もなかったので、次回幹事就任をその場で受けました。サミットの翌日に用事があったので、その場では幹事のことは特に気にしていませんでした。しかし、用事が済んでサミットのことが頭に浮かぶと、これは大変な役を引き受けてしまったなと思いました。懇親会の席上、下呂温泉で開催してほしいというリクエストがあったので、下呂で開催できるのだろうかとそのことばかりが頭に浮かんでいました。

     結局、私の住んでいる岐阜市から下呂温泉に行くのに予想以上に時間がかかり事前準備が難しいため、下呂温泉開催を断念して、岐阜市で開催することに決めました。決断したのは5月中旬でしたが、岐阜市内での会場のメドをつけたうえで6月上旬に公式ブログで発表しました。

     開催地を岐阜市内と決定したので、次は具体的な会場の決定です。第1部(交流会)と第2部(懇親会)に分けて開催することは自分のなかで決めていたので、少なくとも2カ所は会場候補が必要です。参加人数を20〜35名と考えて、岐阜駅周辺を中心に数回会場探しに行きました。特に、懇親会を行う居酒屋などの飲食店会場は人数の変更がいつまで可能かというのがとても大事なポイントでした。結局、2〜3名の変更なら、当日の午後3時までOKといっていただけた居酒屋に決めました。また、第1部の会場は参加予定者が25名以上か以下かで2つの会場を仮予約しました。

     次にサミットの内容の決定です。内容は幹事の自由となっています。最初から第1回サミットのような交流会形式と考えていたので、講師を探したり、参加者にパネルディスカッションのお願いをしたりするという必要はありませんでした。そのため自分で司会進行役を務めることにしました。また、サミットの協賛企業については実務経営サービスの板垣常務に、協賛していただけそうな企業に声をかけていただいたので、実務経営サービスさん以外に2社が協賛してくださいました。

     6月上旬に公式ブログとフェイスブックのイベントページにて告知を始めました。今回も公式ブログにはあまり反応がなく、ほとんどの参加表明がフェイスブックに書き込まれました。告知を始めて3日間で10名ほどになりましたが、その後は数字がほとんど変わりませんでした。自分自身も社労士試験の受験勉強をしていたので、試験が終わる8月下旬まで特に参加者を募りませんでした。

     開催まで2週間を切った段階で参加表明はまだ13名。第1部会場の最終決定期限も迫ってきています。結局、第1部の会場は25名以下収容の会場で10日前に最終予約をしました。

     開催まで1週間に迫った9月1日と2日には、私のフェイスブックの友達約20名と第3回名古屋サミットで名刺交換をした約10名にメッセージを送りました。約10名から返事をいただき、そのうち2名に参加していただくことになりました。とにかく参加者を集めるのは大変でした。

    今回は大失敗、でも次回は大丈夫でしょう!

     

     今回の岐阜サミットは参加者20名と少人数での開催となり、少し残念でした。それ以上に残念だったのが、女性の参加者がわずか1名だったことです。女性参加者1名というのは大失敗だったので、次回は女性参加者をぜひとも増やしたい。それなら女性に幹事を引き受けていただけばいいのではないか。9月下旬に名古屋、横浜、さいたまの各サミットに参加された佐藤亜津子税理士に幹事就任依頼のメールを送りました。翌日、幹事就任を引き受けるとの返信をいただきました。女性幹事の誕生で、次回サミットは今までとは違った感じのサミットになるのではないかと思います。少なくとも女性参加者が確実に増えること間違いなしです。次回サミットは来年3月に首都圏で開催されます。よろしくお願いします。

    不破茂夫(ふわ・しげお)

    岐阜県岐阜市生まれ。現在、岐阜県内の従業員120名の中小企業の総務部に勤務。総務の仕事だけでなく、経理・労務・人事の仕事も担当。現在、社会保険労務士と行政書士の資格取得のため勉強中。資格取得により実務能力のさらなる強化を目指す。税務会計系ブロガーサミットには第1回から参加。今年9月に開催された第13回サミットで幹事を務める。

     

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  • 2012年11月号 ブログ・アウトサイドストーリー78

    仕事も一緒、プライベートも一緒 安藤税務会計事務所 税理士 樋口裕紀

     安藤税務会計事務所にて勤務税理士、ウエスタンコンサルティング合同会社にて役員をしています、樋口裕紀です。

     安藤税務会計事務所は私の夫が所長の税理士事務所で、ウエスタンコンサルティング合同会社は夫が代表の会社です。

    初参加のブロサミでリアルの大切さを実感

     

     ブロガーサミットは第9回の横浜でのサミットが初参加でした。

     当時、ブロガーサミットは当初の税務会計系のブログをしていることという参加条件の他に、ツイッター枠、フェイスブック枠ができたころでした。

     私はプライベートのブログしかしていませんが、サミット参加の皆さんはブログで税務会計に関する記事を記名で発信されている方が多いと思います。そのような情報発信の活動を活発に行っている全国の参加者の方とリアルに会うことができました。セミナー受講後は、おいしいお料理に舌鼓という楽しい時間を過ごし、たくさんの刺激を受けることができました。

     同業者とは近所でいくらでも会う機会はあるので、何も横浜まで同業者の集まりに行かなくてもいいのでは? とも考えましたが、ブログ記事を読んだり、ツイッターでお話ししたりしているので、とても親しみを感じて興味がわきました。

     リアルでお会いするとやはり、ネットで発信されているパワーの何倍ものメンバーばかりで大きく刺激を受けて帰ることができました。

     ネットだけでなく、リアルでお話しする機会もとても大切だと思いました。

     そしてその初参加の横浜の次の大阪では、弊事務所が幹事を楽しませていただきました。

     大阪ではこれからの税理士事務所はどうなっていくのか!? といったテーマでの討論が行われ、活発に意見が交わされました。その後の懇親会では気軽に皆さんとお話しできたように思いましたが、どうだったでしょうか。

    夫婦で事業をするメリット・デメリット

     

     夫婦で税理士事務所を営み、趣味の乗馬も一緒、仕事でもプライベートでもほとんど一緒にいることはとても珍しいようです。

     税理士は勉強している期間が長いためか、夫婦で税理士資格をもつ人も多いように思うのですが、同じ事務所でというと「嫌だなぁ」と思う人が多いようですね。

     そのせいか、ブロガーサミットでもパートナーとの関係について尋ねられることがとても多くありました。

     質問の多い順でいうと、

     

    ⑴よくまる1日一緒にいられますね? 仕事も遊びも一緒って嫌ではないですか?

    ⑵安い給料でこき使われているのではないですか?

    ⑶けんかになりませんか?

    ⑷ずっと一緒にいられていいですね。

    ⑸役割分担はどうなっているのですか?

    ⑹仕事のことを家庭に引きずらないですか?

    ⑺家でも税金の話をしているのですか?

    ⑻どうして姓が違うの?

     

    などなどあります。簡単なものからお答えしていきますと、

     ⑻の姓が違うのは、税理士登録時に同じ姓だと、電話などのときにややこしいという、それだけのことです。

     ⑺の家でも税金の話をするかどうかですが、ニュースなどを見て話題としてすることはありますが、具体的な案件について家でやりとりするということはないです。

     ⑴、⑶、⑷、⑸はほぼ同じ疑問ですね。長い時間同じ人と一緒にいるストレスは相当なものだろう!よく我慢してるねということのようです。

     まず長時間一緒にいる。仕事の時間も遊びの時間も生活の時間も一緒。

     これは事実で「ほとんど一緒」です。

     でも実は、中小零細の会社では多いパターンですよね。

     日本フルハップのテレビCM(関西ローカルかもしれません)を見ると、いつもクスッと笑ってしまいます。

     家族の協力で事業を進めていけるのが、事業を始めたときには一番心強いことは、お客様企業からも学ばせていただきました。

     反面、うまく回らないときの気持ちのデメリットも大きいと思うので、その点は一緒に事業をされている奥様が何を不満に思われるかなど、気持ちはよく分かります。そのため奥様へのアドバイスはしやすいということはありそうです。

     仕事が一緒でつらくなるのは、お互いが向き合ったときだと思うのです。でも仕事では本当に向き合うべきはお客様ですよね。

     ですから、わが家が営んでいる事務所でご縁をいただいた事業者の方々が、わが家の(私たちの)事務所と関わってよかった!! と思ってもらえるようにと思うと、夫婦で仕事をすることに対する不満はとても小さくなります。

     こういった気持ちの面さえクリアできれば、あとは遠慮せずものが言える、外にお金が出ないなど、メリットが大きいですね。

     それでは、⑵の安い給料(笑)はどこからの発想なのでしょうか?

     「安い給料でこき使われている」についてですが、どうして私の給料が安いとばれているのでしょう? と思うのですが、安そうな感じなのでしょうね。ここは反省しなくてはならないところです。

     確かに安いです。

     専従者や、自由業カップルの奥様からも安くいいように使われるのは嫌だから一緒に仕事はしないという声はたまに聞きます。うちの場合は家計のお財布はひとつなので、そういうふうに考えることはありません。

     事務所経営の面では夫にまかせっきりになってしまっているので、そのあたりは自分で開業されている方々と仕事への意識の差があまり出ないように気をつけようとは意識しています。

     「安い給料でいいように使われる」のが嫌ということなので、家族だからということで甘えが出て際限なく仕事をしなくてはいけないような気がするということでしょうか。

     よく分かりませんが、使われるではなく、一緒に事業を盛り上げると考えることができれば、とても楽しくなるのではないでしょうか。

     苦労もその結果の喜びも一緒に楽しめます。

     いい結果を得るためにした、たくさんの苦労を知っているからこそ、結果が出たとき、その価値が理解できるのだと思うので、その過程を一緒に味わえるということは、とてもいいことだと思っています。

     ⑹は仕事とプライベートの切り替えをどうしているかということですね。仕事とプライベート、両方とも同じ人と過ごすとなると、仕事とプライベートの切り替え方がさらに複雑になるように感じますよね。

     確かに仕事で怒られた日に、家でニコニコ過ごせるかといいますと、気分がすぐれないときもあります。

     ただ、それは相手が夫であっても、そうでなくても同じく、仕事でのムカムカ気分を引きずるときは引きずるのではないかなぁと思います。

     私たちも引きずるときはあるのですが、まったくタイプの違う性格、嗜好のせいか、同時に引きずるということがありません。

     ただ、お互い仕事の時間は集中する、プライベートはしっかり休むということをずっと開業以来しています。

    おわりに

     

     私がよく聞かれることについて書きましたが、お客様においても起業した夫を気持ちよくサポートするというのは永遠のテーマのようなので、思うところを書かせていただきました。

     ほんと、夫または妻と仕事をしていると、「これくらい言わなくてもやっといてよ」という気持ちが出てきたり、いろいろな思いが出てきてまったくやってられんと思うことも多々あるのが普通だと思います。10年一緒にやってきて思うのは、やっぱりデメリット以上のメリットが夫婦で事業をすることにはあると思います。

     夫婦で事務所、夫婦でお店、など仕事をともにするのもそんなに捨てたものではないように思いますがいかがでしょうか。

    樋口裕紀(ひぐち・ゆき)

    結婚して20年、夫の安藤税務会計事務所の開業とほぼ同時に事務所に勤務を始めて10年、税理士登録をして4年になります。家でも事務所でも雑用、面倒なこと、単純作業の担当です。税理士はお客様と一緒に成長していけるのがとても魅力的な職業だと思っています。

     

    安藤税務会計事務所

  • 2012年10月号 ブログ・アウトサイドストーリー77

    独立開業からブログ作成まで 佐近静雄税理士事務所 税理士 佐近裕太

    事務所開業当時……

     

     開業1年目。都内から富山に戻り、父と税理士事務所を開業しました。お互いに税理士登録後間もないなかで、PC環境から顧客獲得に至るまで、まさに手探りの状況でした。とにかく、事務所ホームページだけでも作成しようと、ホームページビルダーを購入しましたが、開業当時の忙しさのあまり、そのまま放置状態になってしまいました。

     2年目に突入。近所の口コミなどで顧客が若干増え始め、家族だけでやっている当事務所のホームページ作成は、ホームページビルダーではきついと判断しました(妥協していました……)。

     本来ならば、ブログ作成から始めるべきでした。しかし、事務所のホームページを作成したいという願望が強く、ブログの重要性のみならず、ネットにも疎く、広告も電話帳にとどまるような、特徴のない事務所でした。

    携帯電話の故障とフェイスブックの導入

     

     開業後3年目。公私ともにバタバタしてしまい、この年も以前と同様にネットに疎い事務所で行くのかと思っていたのですが、そんなとき、私の携帯電話が壊れてしまいました。突然、携帯電話の電源が入らなくなってしまったのです。バックアップも取っていなかったため、相当焦りました。その当時から携帯キャリア主要3社はスマートフォンやiPhoneなどしかなく、店員さんに薦められるがまま、私は高いスマートフォンを購入しました。このことがきっかけで、フェイスブックに触れることになりました。

     その新しいスマートフォンには︑フェイスブックやアメーバ、ツイッターなどがダウンロード済みだったので、好奇心からフェイスブックとツイッターに挑戦することにしました。フェイスブックはアメーバ、ツイッターと異なり、実名登録しないといけませんので、ハードルが高い……、と感じました。

     しかし、実際にフェイスブックを始めてみますと、そこには感動がありました。私は千葉県生まれなのですが、その当時の幼馴染みや海外に赴任している友人から友達申請があったのです。富山県の田舎にいながら、遠くの友人たちとコンタクトが取れるようになりました。友達からは医療費控除や住宅ローン控除などの質問等が来るようになり、メッセージで回答していきました。同級生や幼馴染みなので、直接顧客獲得にはつながらないのは事実ですが、他業種との情報交換など、自分自身の知りたい情報を取得することができました。

     また、スマートフォン導入と同時に、ツイッターも始めました。しかし、互いにフォローし合っているうちに、膨大な量のツイートになってしまいました。「なうネタ」を書き込む面倒くささ、実名ではないために、税務ネタを書き込んだときの自身の責任などを考慮すると、肌に合わないことを実感しました。結局、しばらくはフェイスブック一本で行くことに決めました。

    フェイスブックページと事務所ホームページ作成への再挑戦

     

     フェイスブックを始めてから数カ月経ち、フェイスブック友達(以下、友達)の同級生から、「事務所ホームページはあるの?」と突っ込まれました。作成途中だったこともあり、「今やらねばいつやるのだ‼」と奮起し、2011年の年末に「みんなのビジネスオンライン(みんビズ)-Jimdo」で一気に作成しました。

     みんビズを選択した理由として、ホームページビルダーには以前のトラウマがありました。

    また、撮りためた写真を貼り付けるだけで容易にできること、私自身Gメールを使用していて、グーグルと提携していたこと、フェイスブックとのリンクが張りやすかったこと、そして何よりも作成が「無料」、かつレンタルサーバー&ドメイン手数料が開設後「1年間無料」であったことです。フェイスブックページを作成し、友達に事務所ホームページを閲覧してもらうと同時に、税制改正や税務上の留意点などを事務所からのお知らせという形で掲載しました。

     初めのうちは、友達からの「いいね」をたくさんもらうことができました。また、友達から偶然、仕事の依頼もありました。しかし、私自身、増税等のお知らせで「いいね」は疑問(「残念!」があればいいですね……)ですし、税務のお堅い解説だけでは顧客獲得につながらないと感じてきました。そのままの解説ならば、国税庁ホームページを見ればいいわけです。また、税務のみならず、私的な食べ物ネタやドライブネタも結構掲載していましたので、それに対する「いいね」と混同されることもありました。

     そもそも、「いいね」については、本当の興味関心で「いいね」ではなく、義理的なものが多いとも思いました。

    ブログの作成と諦め、そして出会い

     

     フェイスブックに事務所のお知らせや、私的なエピソードを掲載し始めたころ、それと同時にアメブロも始めてみました。実験的ですが、匿名で登録して私的なブログのみを日々、掲載していきました。正直、日記のようなものになってしまい、皆さんにお見せできるものではありません。

     もちろんアメブロを通じて、ネット上の友人もできましたが、あくまで趣味の範囲内なので、税務会計とは程遠く、飽きっぽい性格からかブログの更新も滞るようになりました。日々の業務を理由に、事務所ホームページのお知らせも滞るようになり、結局全てが止まったままになってしまいました。

     ブログの重要性が分からないまま、時が経過したある日、税理士会で税務会計系ブロガーサミットに参加されている先生とお会いし、このサミットに参加することになりました。サミットに参加された先生方のブログを拝見すると、ただの税務解説ではなく、先生方の個性や顔、表情が見えてくるようなブログになっていました。その内容も興味深く、誰にでも分かるような語り口でした。

     さらに、熊坂仁美氏(株式会社ソーシャルメディア研究所代表取締役)のフェイスブック活用事例セミナーにも参加しました。フェイスブックは、直接売上に貢献するものではなく、ファンを増やすためのものとのことでした。すなわち、つながりを作るためのツール、口コミを起こすためのツールということです。事例は、税理士業以外でしたが、紹介された事例の全てが、看板商品のみならず、スタッフや職人さんたちの顔、しぐさ、作業光景など手に取るように分かるものでした。

     また、税務会計系ブロガーサミットの先生方のブログや熊坂氏のセミナーの事例で共通しているのは、ブログと公式サイト(ホームページ)、フェイスブックが連携している点です。窓口が多いと、それだけネット上で見る機会が増えるのです。私の場合は、ホームページとフェイスブックはつながっているものの、ブログとは連携していませんので、早急にブログを再開させなければと焦っています。

    おわりに

     

     本来ならば、税務会計系ブロガーサミットのエッセイにはふさわしくありませんが、このエッセイにも挑戦させていただきました。むしろ、行わざるを得ない状況を作るのは、いい機会だと感じています。喫緊の課題として、アメブロを生かすのか否か、それとは別のブログを立ち上げるか模索中です。サミットに参加されている先生方には後れを取ってしまっている状態ですが、グーグルプラス、ピンタレストなどさまざまなものに挑戦することにより、もっと素晴らしい連携を見いだすことができると思っています。

    佐近裕太(さこん・ゆうた)

    昭和56年、千葉県生まれ。さそり座のA型。都内で税理士法人に勤務後、富山で平成21年に独立開業。「事業承継対策の法務と税務」(共著)などがある。

    フェイスブック

    □ブログ

    工事中

  • 2012年9月号 ブログ・アウトサイドストーリー76

    私を独立開業に導いてくれた、ブログによる独立開業までの6年間の奮闘記 税理士事務所 トライズパートナー(Trise Partner)代表 税理士 秋山和久

    はじめに

     

     私は平成17年にブログを始めました。もしそのときブログを始めていなければ、おそらく現時点で開業はしていなかったでしょう。それほどブログというツールの影響は、私には大きいものでした。

    税理士試験・見えてきたゴールとブログとの出会いまで

     

     大学在学中に税理士の勉強を始め、漠然と将来の開業を夢見ていました。そして大学卒業後、小さな個人事務所に勤めました。高齢の所長のもと、数名のスタッフが内部作業を行う体制。ここで作業面の基礎を学びました。2年ほど勤めたあと、ルーチン処理でない業務を求め、転職しました。

     次の事務所も同規模の個人事務所。そこは公認会計士事務所で、扱う業務が前の事務所と全く異なり、特殊な実務経験を多数させていただきました。

     平成17年、税理士試験を終え、受験科目に受かっていれば税理士試験合格という状況になって、先のことを考えるようになりました。

     小さな事務所の一職員という立場柄、割と内々の作業が多く、また、それまで仕事以外の時間の大部分を税理士試験という魔物につぎ込んできたので、私にはこの仕事をするうえでの「人脈」がほぼ皆無でした。資格を取るまでは、人脈よりも、それに専念したいと思っていたからです。

     そこで、手始めにやってみようと思ったのがブログでした。当時まだ今ほど気軽に誰でもしているような環境ではありませんでしたが、平成17年11月に、「一会計事務所職員の日記」として、趣旨もよく分からないタイトルで始めました。初めのころは何をどう書いたらいいのかも分からず、更新頻度も緩く、まさに手探りのスタートでした。

    一気に動き出した立場の変化と決まったブログの方向性

     

     同年12月、官報合格を果たしました。正直、期待していなかったので驚きました。手応えがあっても裏切られ続けた試験だったので……。ここで、一気に状況が急転しました。ブログなど、先のことを考えて少し動き出した矢先のことでした。

     平成18年初めに無事、税理士登録。もちろん勤務の立場なので、補助税理士です。税理士登録と、よく分からずブログを始めた、そのタイミングが偶然にもほぼ重なったのです。

     もともと、漠然と将来の開業を夢見ていた私は、このタイミングで、ブログの存在意義として、「開業するまでのこと、その時々に考えたこと、準備等々、補助税理士が開業に至るまでの奮闘記を書いたら……」と、ふと思いついたのです。そこで、ブログタイトルを「ある補助税理士の日記〜独立開業への道〜」に変更しました。「何を書いたらいいか」のテーマが決まった瞬間でした。リアルな気持ちを書きたい一方で、本名は出さず、匿名でブログを本格スタートさせました。

    ひとつの決断とブログに対する反応に感激

     

     27歳で税理士となり、開業をしようと思えばできる立場になりました。しかし、大きな葛藤がひとつ。それは、「社会人として、会社組織に属してみたい」というものでした。独立までに、もっと社会・世間を経験したい。「実務作業」という意味ではなく、圧倒的にそちらの「経験」が足りないと思いました。開業は時期尚早の結論。

     とにかくいろんな経験を積みたい! 今までの勉強との両立の鬱憤をはらすほど、この仕事で思いっきり働きたい! いろんな人脈を作りたい! そんな思いを抱えていたころ、ある超大規模税理士法人・経営コンサルティング会社と出会い、お世話になることに。大きな出会いでした。

     ブログでは当時の葛藤、それに関わる出来事等を書いたりしていました。驚いたのは、そんな私の拙い日々の奮闘に対して、多数の反応があったこと。励ましや共感をもらったこと。そしてそれを通じたリアルの知り合いができたこと。今まで感じたことのない喜びでした。

     専門的なことも書いたりしていましたが、それよりもいわゆる「奮闘記」的な日々を綴る記事のほうが圧倒的に反響が大きいことを目の当たりにし、何を書いていくべきか、徐々につかんでいきました。

     また当時書いていたのが、自分がどんな税理士になりたいのかという自問的記事。これは反響というよりは、後日自分が見たときに、当時の気持ちや感覚を確認できる、よいツールになりました。

    ブロガーサミットとの出会いと超大手事務所の衝撃

     

     同年秋、その超大規模事務所入社と時期を同じくして、お誘いいただいて第2回ブロガーサミット(大阪開催)に参加しました。手探りで始めて、ようやく方向性が決まってきた時期。同業種の方で、同じようにブログを活用されている方と触れ合う。当時の私には、ものすごく刺激的な経験でした。

     しかしそれを上回る衝撃が、転職先の会社にありました。それは求めていたことでもありました。まさに組織! 知識面では十分に初めから通用しましたが、個人事務所ではなかなか身につかない、「社会常識」「モノの考え方」「人材育成」。これらの衝撃がすごかったです。まさに毎日が新発見。

     そのなかでも特に、「職員生産性」の考え方。個人事務所では、職員は内部作業に追われ、自分がどれだけの売上に貢献しているのかという考え方があまりありません。私自身そうでした。ところが、その事務所には、一人ひとりに損益計算書がありました。一人ひとりに予算があり、実績との詰めが日々行われ、誰でも全社員の損益計算書を見ることができる環境。会社に多くの利益を残すことができれば、それに応じた報酬がルールに基づき返ってくる。まさに驚嘆でした。

     担当者は処理者ではなく、いかにお客様に提案をし、お客様に役立つことができるか。役立つことができれば、生産にも直結する。それが「できる」「できない」の基準。徹底度合いに共感し、働くのが楽しくて仕方なくなりました。下世話な話ですが、1年で年収が数倍になりました。

    開業への思いの薄れと距離を置いたブログ、ブロガーサミット

     

     同社で早々に管理職となり、部下も持ち、ただ夢中で仕事に没頭するうち、「骨を埋めても」という気持ちが芽生えてきたのです。ブログ更新が遠のいていきました。その後のブロガーサミットもすっかり疎遠になってしまいました。ブログを始めた当初に目的としていた「人脈」も社内で自然と膨らんでいき、その意味でもブログの必要性が薄れてしまいました。

     平成19〜21年後半にかけては、更新頻度が本当にまれになり、後ろを振り返ることなく、ただ目の前の仕事に没頭していました。

    転機となった入院生活と戻ってきたブロガーサミット

     

     平成21年末、顎の手術をすることになり、1週間絶食入院という時間を過ごしました。ただ走り続けてきて、初めてじっくり振り返る時間を得ました。そしてそれを助けるのに、書き連ねてきたブログの存在がありました。これまで自分が書いてきた文章を全て読み返してみました。自分はどんな気持ちで税理士になりたいと思ったのか、なぜ、資格を取ったあとに組織に属してみたいと思ったのか、そして自分の最終的な目標は、何だったのか。いろいろと考えました。

     退院して職場に復帰した私は、少し変わりました。細々とブログを再開するようになったのです。同じように仕事をしていても、常に、「自分の事務所だったらこうするのに」という目線で物事を見るようになりました。組織の不自由さや弱さも見えてきました。そして時間はかからず、「やっぱり独立したい」と考えるようになりました。

     そんな最中の平成22年秋。運命のような第10回ブロガーサミット大阪開催。迷わず参加しました。空白の4年の間に、サミットは大きくなっていました。新しい人脈が、また加わりました。開業への歩みが、再び始まりました。

    開業への歩みの加速とフェイスブックでの爆発的な人脈の繫がり

     

    平成22年中に、会社へは独立の意向を伝えていました。貴重な人材と見ていただいて、私も大好きな会社だったからこそ、時間をかけなければならないと思い、早くに意思を伝えました。平成23年に入って、退職が8月末と決まり、ついに独立することになりました。

     ブログの内容は、日々を記すことが直接的に開業までの進捗を記すものとなっていました。退職を決めてから、モチベーションを保つことの難しさ。自分の城となる事務所の物件探し。事務所の屋号やロゴを決めた手法やエピソード。独立への希望、不安。自分のお客様とのやりとりやエピソード。

     平成23年春にはフェイスブックを始め、より繫がりが加速。ブログをしてきたことが下地となり、リアルな人脈が一気に広がりました。独立準備を進めている最中で、この現象が起きました。繫がっていった人たちは、今、一緒にお仕事をさせていただいている方、そして自分のお客様になっていただいた方などもたくさんいます。

     このSNSの手段を通じて世界がどんどん繫がっていくにつれ、「独立」への不安が少しずつ消えていきました。記事への反響、応援、リアルな出会いとそこからの展開。開業準備はブログに支えてもらったといってもよいと思います。

     逆にいえば、この人脈の繫がりで自信を深めることができなければ、おそらく私は勤務の安定した生活から、一歩を踏み出せなかったのではないかと思っています。

    そして独立……たくさんの方に助けていただいての幸せすぎる開業

     

     生々しく開業へのプロセスを記し、開業前にして反響は日に日に大きくなりました。具体的な声もかかるようになってきました。何とかやっていける、まだ独立前でしたが、それくらい思えるようになってきました。独立直前になって、勤務していた会社の仕事も一部外からお手伝いすることとなりました。

     なんてありがたい環境での独立なのでしょう。ゼロからのスタートのつもりでした。ところがスタートから自分のお客様もいて、大好きだった会社の仕事も手伝う……。よいのだろうかというくらい、誰から見てもうらやましい環境のなかでの開業。

     全ての環境が整い、無事、平成23年9月に、開業を果たしました。

    独立から1年間を経過して

     

     スタートからたくさんのお仕事があるなかでの開業。そしてずっとブログに書き連ねてきた自分のコンセプト、手法、関わりたいお客様、そういったものがこれまでの蓄積で明確に整理されていったこと、そしてそれを発信し続けてきたこと。自分はどういったアプローチでお客様を求めるかがはっきりしていました。それがよかったのか、開業して1年ほどですが、お客様とは当初考えていた以上に関わることができました。

     今、忙しくも楽しく毎日を過ごしています。まだまだこれからですが、これからもあまり気負わず、細々と、リアルな自分の発信を続けていきたいです。まだまだ、いろんな人と知り合いたい! 出会いたい! ワクワクしたい! そう思っています。

    ブログをどう活用して私は何を得られたか

     

     私はただ漠然とした気持ちでブログを始めましたが、いろいろと試行錯誤してきて、SNSにおいて「税理士」として人脈を広げるために必要な発信内容は、⑴人柄、⑵考え方、⑶誠実さ、⑷「なるほど」の情報。その4つが共感できる、興味を持ってもらう要素だと思っています。

     ポイントは、「共感を生む」ことだと思います。「独立奮闘記」は、まさに共感を多く生む素材だったのだと思います。

     どんな仕事でもそうですが、人間関係はアナログの付き合いあってこそ成り立つものです。きっかけとして、人間性に共感していただかなければ、その後の関係は進展しません。

     今の時代だからできる、リアルな人脈をつかむための情報発信手段。そしてその時々の履歴を記し、振り返ってこれまでの自分を確認できるツール。それが私にとっての、ブログの存在だと思っています。

     いろいろなタイミングも重なったのですが、このブログを始めたことが、私を独立へ導いてくれたのだと、振り返って強く感じています。

    秋山和久(あきやま・かずひさ)

    昭和53年生。大阪府羽曳野市出身。近畿大学卒業。平成18年税理士登録。大学時代より税理士を志し、個人事務所、大手税理士法人にて10年のキャリアを積んだ後、新大阪にて独立開業。得意とするIT効率化に特化する一方で、アナログの対人関係との両立で顧客満足の最大化を目指す。また、「必要なものを選択してもらう」料金体系で、従来の固定報酬型の顧問料とは一線を画す。明るいキャラクターと分かりやすい説明を強みとする。

    事務所HP

    ある補助税理士の日記~独立開業への道~

    (開業までの道のりをリアルに綴ったブログ)

    税理士・秋山和久のブログ(開業してからのドタバタを綴ったブログ)

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  • 2012年8月号 ブログ・アウトサイドストーリー75

    Blog と歩んだ公認会計士人生15 年 いちご会計事務所 足立知弘

    そういえばブログって、いつ頃からやっていたかな?

     

     私がブログを始めたのは、2001年前後だったと思います。おそらく、始めたのはかなり早かったほうだと思います。でも実は、私には「ブログを始める以前」があるのです。

     公認会計士に合格した1998年頃から、自分でホームページを作って、経済分析や株式相場分析について、自分なりの意見を記事に書いたり、趣味の飛行機の写真や話を載せて、ネットにアップしていました。

     まぁ、そんなつまらないものを書いて何がしたかったのかというと、当時はインターネット黎明期でしたから、時代に乗り遅れずに、自分が考えていることを世界に発信して反応を見たかった、というところでしょうか。若かったんです、はい(苦笑)。

     でも、こんなつまらない記事、誰か読んでくれる人がいるのかなとか考えていたら、結構な数の人が読みに来てくれたのです。自分の掲示板に「読みましたよ。○○の話、面白いですね」などと書いてくれるんです。そして、ネットだけでなくリアルの世界でも、同僚や友人が読んで、「面白かったよ」「今度はいつ書くの?」と言ってくれるんですね。

     まだブログもなく、ホームページも発展途上の時代だったので、珍しかったこともあるのでしょうが、感想をもらえるのが嬉しくて、結局、コンテンツは私のエッセー風の日記だけが更新されるようになりました。

    ブログとの出会い

     

     そんな自分がホームページで盛り上がっているときに、ブログに出会いました。

     出会いのきっかけは、2001年9月11日、米国での同時多発テロの記事でした。

     当時、米国国内では、個人がブログで「911」における自らの体験や事件当時の写真、意見などを公開して、かなりのアクセスを集めていたんですね。ブログに書かれたことに皆がコメントを出し合い議論をすることで、心の傷を癒やしているというのです。

     これは、面白いなと思いました。自分でホームページを作っていたときから、インターネットは新たなコミュニケーションを作ることができると思っていました。自分の記事を書くだけのホームページがあってもいいじゃないかと考えていたからです。

     そしてブログにはホームページにはない、記事に直接コメントを残す機能や、関連記事にリンクを繫ぐトラックバック機能というのがついていたので、さらに興味が湧きました。

     あと、ホームページの更新というのは、結構手続きが面倒なんですね。ホームページ制作ソフトを立ち上げて、ファイルを更新して、ネットに上げて、ということをチマチマ手動でしなきゃいけない。その点、ウェブ上でブラウザを使って更新ができるのがすごく斬新で、すぐに気に入って乗り換えてしまいました。

    本格的なブログ運用と気づき

     

     ブログをやり始めてからは、さらにブログ更新に熱が入るようになりました。

     自分でホームページを作っていたときとは、比べものにならないくらい読みに来てくれるわけですから、それは熱も入るってもんです……。といっても、1日100人程度ですが。当時はホームページのときより、多くの人が見に来てくれたのが嬉しかったのです。

     ブログに乗り換えた頃から、記事にも少しこだわるようになりました。

     2001年当時はテキストサイトブームと呼ばれた頃で、もともと面白い話に独特のネットスラングを使い、文中の文字サイズや色を巧妙に変え、行間をうまく空けることによって上手なお笑い芸人のような、笑いの「間」を作り出した読み応えのある面白いサイトが増えていた時代でした。

     私も刺激を受け、うまいアルファブロガーさんのまねをして書いていました。そのせいか、無駄な行間やフォントサイズ、色などを、今でも普通の文章を書いていても使いたくなってしまいます。

     そんな感じで、「いかにウケるか?」を考えながら、いろいろ工夫したりしながら記事を書いていたら、ひとつの傾向があることが分かってきたのです。それは、自分のつまらない個人的話題が、結構盛り上がるということでした。

     たぶん、人がどうしているか、どんなことを考えているのかということに、みんな興味があるんでしょうね。

     そこで、いっそのこと自分のことばかり書いたら面白いのではないかと思い、やってみることにしました。これが大変ウケて、アクセスを増やしたのです。

     そして、今の自分のブログスタイルも、どちらかというと情報発信というより、プライベートな話が中心になっています。まぁ、どんなに立派な記事や情報を載せても、来てくれないことには読んでもらえないのでどうしようもないですし、自分自身も書いていて面白くないので、このスタイルでよいと思っています。

     結局、「911」の記事のように、ブログとは一方的に情報を発信するツールというよりも、人と人が交流するコミュニケーションツールであるという側面が強いのでしょうね。

    自分の会計事務所とブログ

     

     私は2005年10月に監査法人を退職し、地方の税理士法人に一度勤め、その後2008年6月に独立開業しました。独立開業するにあたって、いろいろな開業指南本を読みました。すると、ほとんどの本にホームページとブログが必要であると書かれていました。このとき、やはりブログというツールは強いのだなぁと思いました。

     そもそも、会計事務所というのはどんなところなのか、おそらく業界外の人たちには分からないと思います。製造業や小売業のように、明確な成果物や商品があるわけではないので、仕事上の個性や成果といったことをアピールしにくい業界です。そこで、事務所の活動や個性、雰囲気などをブログで発信することで、会計事務所の分かりにくさを和らげてくれるのではないかと思ったのです。

     先ほども書きましたが、ブログとは一方的な情報発信のツールではなく、人と人とがコミュニケーションを取る、新しいツールとして生まれたものです。そこを忘れると、ブログは一方的な税務情報や経営情報を書くだけのものになってしまい、読むほうも書くほうも面白くないのではないでしょうか。やはり、読む人と書く人のコミュニケーションができるような記事をエントリーできたら、ブログは面白いのだと思います。

     ちなみに、私の事務所はそういった考えから、当初からブログも重要なコンテンツの一部という位置づけでホームページを作りました。できるだけフレンドリーなものをということで、ある意味ウケを狙いに作ったつもりです。おかげさまで、いろいろと賛否両論のブログとなりました(笑)。一度ご覧いただけたらと思います。

    ブログからフェイスブック、そしてまたブログへ

     

     しかし、このようにブログを語ってきた私ですが、最近はフェイスブックにすっかりはまり込んでいます。そのぶん、ブログはおろそかになってしまいました。私とブログの出発点が、人と人のコミュニケーションであったことを考えると、確かに究極の形はフェイスブックなんですよね。私の場合、事務所のお客様も何人かやっていらっしゃるので、フェイスブックでメッセージのやり取りをすることで、仕事の日程が決まったりすることもあるくらい、フェイスブックが仕事に入り込んでいます。

     ただ、フェイスブックの場合、今度はコミュニケーションが濃密になりすぎている感があります。これはちょっとビジネス用には距離が近すぎるのではと、最近は思うようになりました。そういった意味では、最近はまたブログに回帰しようという気分になっています。

     昔はブログくらいしかなかったものが、今はいろいろとあります。いろいろとインターネットのツールを使ってきて思うことは、それぞれの長所を組み合わせて、使い分けていく時代が来ているということです。

    終わりに

     

     日本でインターネットが普及し始めた頃から、いろいろと活用してきました。ホームページに始まり、ブログ、ツイッター、フェイスブックと、我ながらよく流行に乗ってきているなと思います。これらのツールを使いながら思うことは、知っている人同士も知らない人同士も、あっという間に繫がれる時代になったということです。でも、多くの人と人とが簡単に繫がれる時代になったからこそ、一回一回の出会いは重要になってきているように思います。

     21世紀になって、情報テクノロジーはかなり進歩しましたが、大事なことは「一期一会」の気持ちのような、人としての成長だと思うようになりました。出会えたことにお互いが感謝できる、そんな人になれるように成長したいですね。

     私の次の21世紀的課題は、出会えた人にお互いが感謝できる、人としての成長だと思っています。

    足立知弘(あだち・ともひろ)

    公認会計士・税理士。1973年4月熊本生まれ。2005年中央青山監査法人を退職後、地方の税理士法人を経て、2008年独立開業。主に独自メソッドでの中小企業の黒字化支援を行い、中小企業再生に活動している。

     

    ■ブログ

    「いちごちゃんの経営のお薬ブログ」

     

    ■ホームページ

    「いちご会計事務所」

  • 2012年7月号 ブログ・アウトサイドストーリー74

    ブログがもたらしてくれる無限の財産 かや

    お腹痛くなってきた

     

     昨年の9月27日。あ〜…、19年前のこの日、ドラクエⅤが発売されたんだっけ。当時、人気ソフトの発売日にはよく見られた行列。その「行列」というものを体験してみたくて、友人と初めて行列に並んだっけ。今となってはいい思い出だなぁ。

     

    買えなかったけど。

     

     そんなくだらないことを考えつつ、午前中の外回り終了。昼休みにミクシィをチェックしてみると、新着メッセージのお知らせが。ん?誰からだろう?

     そもそも私にとって、ミクシィにメッセージが来ること自体が珍しいので、ちょっとテンションが上がったのはここだけの秘密ね。で、送り主は……、大林さん!?

     こりゃまた、珍しいこともあるもんだねぇ! え〜っと……、内容は……? …………。実務経営ニュースのリレーエッセイの執筆依頼!?

     

    ヤバイ。プレッシャーでお腹痛くなってきた。

     

     えぇ、かやさんはめっちゃプレッシャーに弱いですとも。しかも大林さん「詳細は後ほどW」って! 草なんか生やしちゃって!

     

    なんか恐いよぅ!

    すべてのはじまり

     

     今思えば、「俺、ブログ始めたんよ」という友人の一言がすべてのはじまりだった。そのときはソッコーで「は? ブログって何?」って返したけど。当時は2005年。まだブログってそんなに広まってないときでしょ? あっ、いや、ちょっと待て。ウソ書いたらマズイな。ちゃんと自分の過去記事読んで確かめてみよっと(一番最初の記事確認中)。

     

    あっ……、すでに2005年の時点で「ブログの認知度50%超えてる」って書いてる。

     

     えっと…、前言撤回ってことで(軽く流してみた)。とにかく、「ブログ」というものを知ってから、友人のブログにコメントを入れたり、興味のあるブログを見たりする日々が続いたけど、日増しに膨らんでくる「ある思い」が……!

     

    自分もブログを書いてみたい!

     

     どうやらブログ自体は簡単に作れるようだ。ってことで、早速作ってみよう!

     実はブログを始めるにあたって、2つほど自分のなかで決めていたことがある。それは、①会計事務所職員の日々を綴る、②読者のことを考えてできるだけ読みやすく書く、の2つ。

     ①については、税務に関することはすでに税理士の方々が専門的なブログを立ち上げているし、同じようなブログを作っても面白くない。せっかくなら、職員側の立場から書けるものを書いてみようと思ったわけ。なんか偉そうなこと書いてるけど、

     

    結局は「職員のごくフツーの日記」に落ち着いたともいう。

     

     ②については、やっぱりブログを書くなら、ひとりでも多くの人に読んでもらいたい。読みやすくするにはどうしたらいいだろう……? 考えた結果思いついたのがデカ文字。デカ文字を使って視覚的に文章に強弱をつけたら読みやすいのでは? うん、絶対そうだ!(思い込み)というわけで、このデカ文字スタイル(勝手に命名)はブログ開設当初から変わらずというわけ。

     ただ、作ってみたのはいいけど、めちゃくちゃめんどくさがり屋なのに、続けることができるのか……? しかもブログを開設したのが2月。会計事務所職員にとっては繁忙期真っただ中。

     

    おいおい……、自殺行為じゃないか?

     

     まぁ、何とかなるでしょ?

     はい。こんな人でもブロガーやってるんで、ご安心を。

    「出会い」から「出会い」、え?ブロガーサミット参戦…… !?

     

     ブログを始めてしばらくして、同じ業界の人や同じ趣味を持つ人からコメントをいただけるようになってきた。「はじめまして。いつもブログ読んでいます」のコメント。う、嬉しすぎる! 会ったこともないけど、ブログを通じて広がるネットワーク。これか〜、ブログの魅力は! 出会いはドンドン次の出会いに広がり、そしてその出会いはついに、「ブロガーサミット」への参加へと繫がっていくのであった。

     サ……、サミット……、ですか? 税理士でもなんでもない、フツーの職員がふざけた内容のブログをやってるだけなのに、参加していいんデスカ……?

     ドキドキしつつ、でも一方では、日々コメントをし合っているブロガーの方々と会える、というワクワクもある。不安と期待が入り交じりつつ、第2回ブロガーサミットに初参戦! いわば、2期生というわけである。

     

    なぜ、AKB48っぽくいった?

     

     はい、スルーしてくれて結構ですから。

     サミット会場で会う人たちとは、実際に会ったことはもちろん、しゃべったこともない。でもなぜか……、何となく誰だか分かる!「あっ、もしかして○○さんですか?」、「××さんですよね?」そんな会話が飛び交う。なんなんだろう、この不思議な感覚は?

     これはもしや、自分のなかのスタンド能力が目覚めたのでは……?

     

    そんなわけない。

     

     マズイ、マズイ、いつもの癖でつい、ジョジョネタが……。

     それはともかくとして、こんな感覚は初めてだし、こんな出会いも初めて。ブログをやってないと、おそらく一生会うこともなかった人たちもいるのではないだろうか? でも、古くからの友人に会うような、そんな感覚なんだよなぁ。ホントに不思議。これはもう、ブログの魔力としかいいようがないね。

    まだまだ広がる出会い

     

     気がつけばブログを始めてから7年以上経っている……。自分でもこんなに続くとは思ってもみなかった。

     

    ダラダラ続いているだけともいう。

     

     まぁ、それはいいとして(よくないだろ)、実は今でも「はじめまして」コメントがある。この言葉はブロガーにとって一番嬉しいし、何より更新する活力になる(単純)。たまに、「今までROMってましたけど、初めてコメントします」という方もいらっしゃる。

     

    もう、遠慮せずにドンドンコメントください!

     

     ……って、ただの寂しがり屋か!? とにかくこの広がりって、ブログを続けているかぎり、ずっと続いていくんじゃないだろうか。そう、そこには無限の広がりがある……。と、ちょっとDo As Infi nity っぽくいってみた。はい、自己満足は置いといて。

     でもなんだかんだいって、ブログが長続きしている一番の要因はやはり、「コメントのやり取りがあるから」だろう。ブログを投稿すると、読者の方々からさまざまな反応が返ってくる。自分と同じような考えを持った人もいれば、予想外の反応をしてくれる人もいる。たま〜に、記事の内容を勘違いされてコメントされることもあるけど、それはまぁ、ご愛嬌ってことで。

     いつものみんなにまた会える。新たな出会いが待っている。そう思うと、ブログの更新をせずにはいられない。

     

    完全にブロガーの性が染みついちゃってる。

     

     ログイン画面は新たな世界への入り口なのだ。

    数ある情報発信手段のなかで

     

     今、世の中にはブログのほかにも、SNS、いわゆるミクシィやフェイスブック、そしてツイッターなど、さまざまな情報発信手段がある。つまり、それだけネット上で自分自身を表現する手段があるってことだ。そのなかで、どうしてブログにこだわり続けているのか。答えは簡単。

     

    自分の思いをあれこれ書きたいから。

     

     これに尽きる! ツイッターじゃあ、文字数が全然足りな〜い! えぇ、私にはツイッターは向いてませんとも(開き直り)。実は、ミクシィに引っ越そうかと迷っていた時期もあったけど、「ブログのほうが気軽に読めるから、このまま続けてください!」っていうコメントに心を揺さぶられ(大げさ)、結局そのままブログを続けることに。やっぱり、ブログが一番私に合ってるってことでしょうね。ブログを通じた出会いだけでなく、過去に投稿されたすべての記事は、自分自身にとって大きな財産になっているのは間違いないし。

     これからも私の独特なデカ文字ワールドがブログで展開されていくと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします(マニアックネタに食いついてもらえると、とても嬉しく思います)(爆)。

     ではでは、今日もブログを通じて、みなさんに会いに行こうと思います!

    かや

    会計事務所に勤務する、ごくごくフツーの職員。と同時に、税理士を目指して勉強中の毎日。弱点は、なかなか合格できないことに触れられること。

    確定申告時期にCoCo壱の10辛カレーを食べて気合を入れていることは、もはや有名(らしい)。

     

    ■ブログ

    「税と戦う、中小企業のサポーター!☆tuned by kaya☆」

  • 2012年6月号 ブログ・アウトサイドストーリー73

    日本海側の小さな街でブロガーサミットを開催しました! 坂野上満税理士事務所 坂野上 満

     富山県高岡市の税理士、坂野上満です。実は、私は平成20年の第23回(平成20年4月号)の執筆者で、今回が2回目の寄稿となります。といいますのは、去る3月24日に「第12回税務会計系ブロガーサミットin高岡」の幹事を務めさせていただいたことによるものです。

    幹事を指名され引き受けることに

     

     税務会計系ブロガーサミットは、当コーナーの読者であればご存じとは思いますが、毎年春と秋に全国各地持ち回りで開催され、そのときの幹事が次の幹事を指名するというルールになっています。そこで、去年秋に開催された「税務会計系ブロガーサミットinさいたま」の幹事である松波竜太氏から次回幹事として指名され、引き受けることになったわけです。

     当初、半分冗談と思っていました。なぜなら、当税務会計系ブロガーサミットは、第1回の銀座サミットを皮切りに大阪、名古屋、福岡、札幌、神戸、千葉(浦安)、京都、横浜、大阪、さいたまと「誰もが知る」都市で開催されてきたのに対し、今回は日本海側の人口わずか17万人余りの「知る人ぞ知る」富山県高岡市という、行くぞ‼ と一大決心をしなければ一生行くことのないような、マイナーな場所でやることになるからです。しかも、3月下旬というと雪こそ積もっていないものの、天候次第では交通機関がどうなるか分からない……、という不安を抱えながらの開催となりました。

     そうはいっても決まってしまった以上、やらなければなりません。実際に準備に動き出したのは年明けからでした。これまでのブロサミ参加時にどんなことをやっていたかを思い出しながら、まずはテーマの選定と場所の確保です。大体30人くらいかなと思って準備を始めたのはいいのですが、早速大きな壁にぶち当たります。

    30人で会議をできる部屋がない‼

     

     参加者のほとんどはJRを利用して来られるでしょうし、しかも泊まりで来られるわけですから、駅に近いに越したことはありません。しかし、このような人数で会議をする部屋が高岡駅周辺にはないことが分かったのです。噓やろ??? ビジネスホテルはたくさんあるのに……。

     会場確保をしないと案内をすることができません。会場の空き具合によって開催日を決めなければならないことになってしまいました。本当に開催できるのかな……。一抹の不安がよぎりましたが、幸い、テーマは決めていたので、会場さえ押さえられればスムーズに進むと思っていました。

    会計事務所の伝えるチカラ

     

     テーマは「会計事務所の伝えるチカラ」です。これしかないと思っていました。我々会計事務所は中小企業のお客様を通して、実に大きな影響力を持っています。我々がお客様の力になって差し上げることによって、お客様の会社がよくなります。お客様の会社がよくなれば、その会社の従業員さんや取引先によい影響が及びます。これが拡大していけば、地域、ひいては国全体によい影響が及び、みんな生き生きとした生活が送れるようになると信じています。ところが、お客様に悪意を持って接する会計事務所は存在しないと思いますが、残念ながら、会計事務所の意図することが十分に、誤解なくお客様に伝わっていない場合が少なくないのが現状だと思うのです。

     そこで、「伝えるチカラ」。これは情報の垂れ流しではなく、「聴き手に自ら動いてもらう」ためのコミュニケーション術です。これを取り上げてみようと思ったわけです。そうこうしているうちにテーマ、やることの内容、懇親会場と二次会会場が決まっていきました。そしてついにサミット会場についても朗報が飛び込みます。私は10年余り地元の商工会議所の青年部活動をやっていますが、の関係筋

    から高岡の駅前に、誰からも貸会議室と認識されていない部屋があるとの情報が入ったのです。

    すぐに連絡してみたのですが、24日なら2部屋空いていると。やはり持つべきは地元の仲間だな、とこのときほど人に感謝の念を抱いたことはありませんでした。

     そんなこんなで日時と場所が決定。これさえ決まってしまえば、あとはトントン拍子に事は進んでいきます。ブロサミ初(?)のオプショナルツアーも企画しました。これはサミット翌日に自家用車かマイクロバスで「世界に3つしかない景観(※)」と「世界遺産五箇山」を観光に行こうというもので、せっかく都会からリフレッシュをしに片田舎まで来られる参加者のために、ここでしか体験できないおもてなしをしようと考えてのものです。

    ※富山県高岡市と氷見市の境くらいから富山湾越しに見える立山連峰。海の向こうに3000m級の連峰、山脈を望むことができるのは世界でもこことイタリアのヴェネツィア(アルプス山脈)︑南米チリのバルパライソ(アンデス山脈)くらいしかないといわれています。

    いよいよ開催

     

     2月初旬に開催の告知をブロサミのHPにアップし、あとはどれくらい集まるかなと思っていたのですが、意外に集まらないものです。やっぱり、場末感漂う日本海側に泊まりで来る人って限られるんだな、と。当初30人くらいを予定していましたが、とてもじゃないけどそこまで集まらないという感じになってきました。それでも無理に地元の人を連れてきて数合わせをしようとは思いませんでした。やっぱりブロサミが好きな人にだけ参加してほしかったですし、あまり多いと、「伝えるチカラ」といっている割には参加者に内容が十分に伝わらなくなる可能性があると考えたからです。

     さて、サミットについては2時間半の3部構成とし、第1部では当誌のアクティブ編集者、板垣誠氏に会計事務所の営業事例をお話しいただき、全国の元気な会計事務所の集客実例を学びました。

     第2部は、地元富山県では、顧客が大きな成果を上げていることで超有名なビジネスコーチの中村慎一先生にコーチングと質問術をご講演いただきました。やはり、コミュニケーションの重要なところは「聴くこと」ですから、逆にいうと、上手に質問して「相手に話させること」ということになります。その質問のスキルを教えていただきました。この講演では参加者にワークをさせることによって、より内容が実感できる工夫がなされていたため、まさに「身に染みて」理解することができました。

     休憩を置いて、第3部は私が「伝えるチカラ」のまとめをさせていただきました。「聴き手である相手に自ら動いてもらうコミュニケーション」を一から十まで説明するとなると、三日三晩でも足りないくらいの内容となってしまいますから、今回は「自己紹介編」を取り上げることにしました。

     ただの自己紹介ではないんですよ。「その後に名刺交換の行列ができる」自己紹介です。つまり、自己紹介を聴いた相手が「名刺交換をしてください」と、自ら行動を起こすような自己紹介なのです。これもいくつか実際にワークをしてもらいながら、コツを説明させていただきました。

     そして最後はお待ちかね(?)のスプーン曲げ講座。これはかねてから私が得意としている宴会芸(?)で、カレースプーンやコーヒースプーンをらせん状に曲げるのをみんなでやってみようという一大企画(!)です。これもコツを説明したあと、みんなでやってみました。総勢19人のうち、数名のスプーンがその場でぐにゃぐにゃと曲がっていきました。これはいつもの傾向ですが、男性より女性のほうが曲がりやすいようです。

     以上でサミットは終了し、懇親会へ。会場はなじみの居酒屋。いろいろ無理をいって刺し身などをふるまってもらいました。幻の高級魚「のどぐろ」も頼んであったのですが、あいにくこの日は上がらなかったとのこと。こればかりはどうしようもない……。それでも皆さんに、白エビやホタルイカに舌鼓を打っていただき、とても満足されたようでした。

    ブロサミ初「オプショナルツアー」

     

     翌日は朝から自家用車でオプショナルツアー。何と、季節外れの雪が降っているではありませんか‼ まさか雪国の「なう」を実体験してもらえるとは夢にも思っていませんでした。海は景色がよくないと思われる天候だったので、早速高速道路を飛ばして五箇山へ。トンネルを越えると……、そこは雪国でした。3月下旬ともなると、我々の住む下界は雪も解けてそろそろ夏タイヤに履き替えようかという時季ですが、やはりそこは山。雪のシーズン真っ只中でした。

     帰り時間だけが決まっている気まぐれ旅。私を含め、5人の団体で合掌造りの家や世界遺産に登録されている町、そして温泉を巡りました。予定外の立ち寄りどころが増える、増える。でもこんな気まぐれ旅が一番面白いんですよね。まさか温泉につかるなんて夢にも思っていませんでした。そんなこんなで名残惜しくも雪国と別れを告げて下界へ。山から下りてくると、「知る人ぞ知る」高岡の街が妙に都会じみて見えるのも不思議。

     最後に、今回のオプショナルツアーで一番印象に残ったものは何かを尋ねたところ、都会から来られた参加者の方からは「180度、一面に広がる空」との回答も。やっぱり田舎でサミットをやってよかったな、と実感しました。

    坂野上 満(さかのうえ・みつる)

    昭和45年1月富山県高岡市生まれ。

    平成4年3月明治大学商学部商学科卒業。

    平成4年4月富山県小矢部市のプラスチック製造会社に就職。

    平成7年10月退職し、税理士試験勉強に専念。

    平成9年9月富山県射水市の税理士事務所に入所。

    平成10年12月税理士試験本合格。

    平成11年11月税理士登録。

    平成14年4月富山県高岡市に税理士事務所を開業。

    ブロサミ開催をふり返り

     

     当初、本当に開催できるのか悩みながら準備を始めた今回のブロサミでしたが、サミット、翌日のオプショナルツアーとも無事成功裏に終わり、とても充実したものとなりました。これまでの幹事さんのご苦労をしのばせていただくとともに、今回参加していただいた皆さんに最大限の感謝の意を表したいと思います。

     「一泊しないと来ることができないような田舎でのサミットにご参加いただきまして本当にありがとうございました‼」

  • 2012年5月号 ブログ・アウトサイドストーリー72

    へべれけブログ 税理士法人おしどり会計社 河合明弘

    自己紹介

     

     さいたま市で税理士法人おしどり会計社(役員も含めた総スタッフ数6名)を経営しております。一度、当事務所を本誌の記事で取り上げていただいたことがございます(2010年1月号)。

    ブログを始めた理由

     

     私がブログを始めたのは、2008年10月です。ブログというものの存在を知ったのはもっと前ですが、三日坊主の私とは無縁の世界だと思っていました。

     ブログを始めた理由は、ブログを見てお客様が少しでも増えればいいと思ったことです。当時事務所を移転したばかりで家賃が2倍になり、資金が不足気味でした。また、パートのみで回している事務所経営に限界を感じ、税理士法人を設立することで、優秀な正社員の採用をしたいと思っていました。そんなことで、まだまだ運転資金が必要と思い、少しでもお客様が増えればよい、という非常に単純(不純?)な動機でした。

    ブログが続いている理由

     

     その後、なんと3年半もブログが続いています。これは私のなかでは快挙です。

     子どものころの小遣い帳は1週間も続かず、当然、夏休みの日記も8月31日にすべて書き上げていました。

     なぜ続いているのでしょう?

     一番の理由は、自分の好きなことを書いているからだと思います。初めは、前述したように「自分のブログを見てお客様が増えてくれればいいなぁ」と、営業ツールとして考えていました。しかし、集客用のツールと考えてブログを書いていたら内容に制約が生じてしまい、なかなかブログが更新できなくなってしまいました。そして、自分とは何か違う別人の「いい人」を演じるのに疲れてきました。

     そう、私は昔から「毒舌」と言われており、妻にも「コブ」(=コブラ↓毒を吐く)と言われているのです。そこで、「やっぱり書きたいことを書かなきゃ!」と思い直し、現在に至っています。最初は「です・ます調」だったブログが、ある日を境に「である調」になりました。 次の理由は、携帯電話から記事が書けることだと思います。移動中の電車等で、ちょろっと書けるので思った時に投稿できます。忘れないうちに記事にできるのです。最初はパソコンだけから投稿していたのですが、「これ絶対書こう!」と決めたことを忘れて書けなくなったことも多々ありました。携帯電話から投稿を始めてからは、短いながらも頻繁に更新できるようになり、書こうと決めた記事を忘れることはなくなりました。

     さらに、このエッセーを書かせていただくことになり(原稿依頼は1年程度前でした)、継続しなければいけないという使命感が生じたことも事実です(笑)。

     そんなことで3年半ブログが続き、開始当初はアブアブだった娘も4歳になりました。

    ブログに書いている内容

     

     アメブロは自分のブログのジャンルを登録するのですが(他のブログのことは知りません)、初めは「経済」などの堅いジャンルでしたが、開き直ってからは、趣味の「競馬」と好きな酒の「へべれけ」で登録しています。本当にへべれけで書いていることも頻繁にあるので、翌日読み直すと、何が言いたかったのか自分でも分からない文章だらけです。さすがに何度か消そうと思ったのですが、顧問先のお客様(30代前半)に「先生、人間ぽくっていいじゃないですか! ぜ〜んぜん問題ないっすよ!」と言われて、消すのをやめました。

     一時期は、民主党にイライラして政治の記事も多かったのですが、民主党に呆れ果ててからは政治の記事は少なくなりました。現在では、記事の半分くらいが競馬になっているような気がします。

    ブログに期待していること

     

     後付けになりますが、「私」という存在をもっと身近に感じていただければそれでいいと思っています。先日ある建築士の方と話をしていて、その方は次のようにおっしゃいました。

     「我々の仕事は、新規のお客様に成果物を見ていただき、気に入ってもらうことで、注文を頂戴することができますが、会計事務所さんって成果物を見せるのが難しいですよね」

     確かにその通りです。そこで、自分をさらけ出すブログは、新規のお客様に自分の事務所の体質(税務に対する考え方や私の趣味や性格)を知っていただき、敷居を下げるという意味で重要ではないかと、自分に都合よく解釈しています。また顧問先が増えれば私自身が顧問先を訪問する回数も減ってしまいますので、既存の顧問先との関係を維持するツールとしてブログが大事になるのではないかと、さらに都合よく解釈しています。

     前述した内容と矛盾するようですが、結局ブログは私にとって営業ツールなのです。

    業界にとってのブログ

     

     会計事務所の仕事を経験すれば経験するほど、偽物との出会いが多くなっている気がします。お金のあるところには、ハイエナのような人たちが群がってきます。自称コンサルタントの9割くらいは偽物だと思います。もちろん素晴らしいコンサルタントの方もいらっしゃいますが、「なんでこれで100万円なの?」などと思うことはよくあります。

     少なくとも我々会計事務所経営者は、自分で会計事務所を経営して顧問先の数字を毎月見ているわけです。すると当然、生の情報にスピーディーに触れる機会が多いわけで、自称コンサルタントよりもよい、それも有資格というオマケ付きのコンサルタントだと思っています。そこで、税務会計系ブロガーがさまざまな成果をブログに書いていくことで、「会計事務所は事後的な計算しかしてくれない」、「会計事務所は高圧的だ」等のお客様の先入観をなくして、「会計事務所こそ、最高のコンサルタント。なんでも会計事務所に聞いてみよう!」と広く認知されるようになるのではないでしょうか?

     そうなれば、「顧問料が高い」等の不満もなくなり、一定レベルの以上の顧問料を頂戴しながら、顧問先との良好な関係が構築できると思っています。

     ブロガーのみなさん、一緒にがんばって顧問料デフレを回避しましょう。またブログ未経験の方々も、まだ見ぬ顧客と既存顧客、そして税務・会計業界のためにブログを始めてみてはいかがですか?

    今後のブログ

     

     今後ブログは、このエッセーの執筆が終わったので、いつやめてもいいと思っています(笑)。

     冗談はさておき、今まで通りの自由気ままなブログをダラダラ続けていくと思います。お暇な方、競馬好きの方は、一度ご訪問ください。

    河合明弘(かわい・あきひろ)

    公認会計士・税理士。1968年1月生まれの44歳。家族は妻と娘+今年7月に1名増加予定。2003年独立開業後、同じ資格を持つ妻と2008年「税理士法人おしどり会計社」設立。趣味は、競馬と麻雀(全自動麻雀卓が自宅にあります)、株式投資、スキー、飲酒。愛煙家(単に意志が弱い)。将来の夢は、麻雀で天テン和ホウをあがること。このエッセーが第72回のようなので、密かに「カブ」だと喜んでいます。

     

    ■ブログ

    「おしどりブログ」

    ツイッター、フェイスブックは未経験。

     

    ■ホームページ

    「税理士法人おしどり会計社・河合公認会計士事務所」

  • 2012年4月号 ブログ・アウトサイドストーリー71

    ブログの挫折にはじまって得られた気づき 宮原裕一税理士事務所 宮原裕一

    ブログをはじめて、間もなくの挫折

     

     私がブログを始めたのは2009年のこと。自身の開業にあたって何をしたらよいのかと思いを巡らせていたころです。士業に限らず多くの方がそうだと思いますが、開業を前にすると、ついつい情報を求めすぎてやるべきことの整理がつかない時期があるんですよね。私もいろんな士業向け開業本を読みあさり、自分の存在を知ってもらう方法にはどんなものがあるのかと研究していたんです。そのなかで、どの本にも共通して書いてあるのが、『ブログ』だったんです。そして、流されるままに、何となくブログをはじめてみたわけです。

     「独立開業奮戦記」みたいなのがいいんだろうか? 「税務解説講座」みたいなのがいいんだろうか?

     ある日はその日の出来事をつらつらと書きつづった日記になってみたり、またある日は条文を引っ張りだして解説してみようと背伸びしてみたり。とにかく何かを書いて発信し続けていけば、何らかのリアクションがあるのだろうと勝手な期待をしていました。

     でも、そんな甘い夢から現実に引き戻されるのは一瞬でした。ブログを始めて1日、2日、1週間、1カ月……。アクセス数ゼロが続くばかりです。たまにアクセスがあっても、それはもともとの知り合いが見にきてくれたというものでした。

     今思うと、そこには何の戦略も、伝えたいテーマも統一感もなく、そして続けることの大切さも分かっていなかったんです。原因がないところに結果はついてきませんよね。

     そんなこんなで最初のブログへのチャレンジは、何の結果を見ることもなく放置されることになりました。

    ツイッターへのチャ㆑ンジ

     

     ブログから遠ざかってしばらくが経ち、2010年。今度はツイッターなるものが話題にのぼるようになりました。ブログを挫折した原因のひとつには、果たして読まれるかどうか、いや、読まれないに違いない文章を長々と書かなければならないというしんどさがありました。

     それに比べて、140文字以内で好きに情報発信していけばよい、フォローするもしないも自由、という気軽さに惹かれ、早速ツイッターをはじめてみました。

     アカウントを取得して、初めてのつぶやきがなんだったかと振り返って調べてみましたが、「初ィート」とつぶやいていました。う〜ん、サムイ。

     ツイッターに勧められるままにユーザーをフォローしていくと、なるほど、どんどんとフォロー返しがあり、そのフォロワーからまたフォローされ、というような感じでフォロワーが増えていきます。

     そして、慣れない「なう」を使いながら、つぶやきを繰り返していきますが……。何か自分にはしっくりこないようです。何がしっくりこないのかを考えてみました。

     まずは、滝のように流れていくタイムライン。フォロー数が増えていけば、それだけ多くのツイートが展開されているので、当然といえば当然ですが、何せ自分は気が小さいもので、生真面目にちゃんと読まなきゃとか思っちゃうんですね。もちろん、リストを作成して特定のユーザーだけに絞って読めばいいのですが、じゃあなんで読まない人をフォローしたんだって自問自答が始まっちゃうわけです。

     つぎに、匿名で登録できることによるのでしょうが、誹謗中傷などが目立つときがあることです。私はフォローされたときはフォロー返しをするものだと思い、積極的にフォローしていました。そんななかで、同じ人物と思われる方が複数アカウントで不快に感じるつぶやきを展開していたりする場面に出くわしてしまったのです。もちろんつぶやく内容は自由ですし、そのユーザーをフォローしたのは自分ですから、その方を悪く言う筋合いではないですよね。でも、もしかしたら自分もそんな風に感じられているのかもしれない、意図せずしてしまっているかもしれない、とツイッターの使い方を考えさせられた出来事でした。

     そして、よくいわれる「つぶやき疲れ」に陥ってしまいました。

    フェイスブックで得た気づき

     

     SNSというものは次から次に新しいものがやってくるものです。2010年の映画「ソーシャル・ネットワーク」の後押しもあり、今度はフェイスブックが脚光を浴びてきます。これまでチャレンジしてきたブログやツイッターなどは、匿名で行うことができることもあり、ある程度の交流があっても現実のお付き合いには至らなかったり、時にはへこんでしまうような書き込みがあったりと、うまく使いこなすことができずに続けていくことができませんでした。

     そんなところに、実名登録が前提のフェイスブックです。これまでとは違うようだな、と2011年初めにフェイスブックへ登録しました。ツイッターなどで、いたずらにフォローすることへの反省もあったため、友達リクエストはなるべく現実にお会いした方に送るようにしています。長々としたコメントの必要がない、「いいね!」をクリックする手軽な交流方法がいいですね。

     フェイスブック上の交流を見ていると、「いいね!」が集まってくる方に共通してあるのは、本人が著名だとか、多くの友達を持っているということだけではないようです。やはり、その方の等身大の思いが見えてくるときや、みんなの役に立つ情報であったときに「いいね!」がついたり「シェア」されたりするのでしょう。実名ということで、自分をよく見せようと、ついつい「いいこと」を言おうとか思ってしまいますが、本人と分かっているだけに実物とかけ離れたことは言えないですよね。フェイスブックを利用しているうちに、いろんな気づきを得られたような気がします。

     誰だか分かっている安心感のせいでしょうか、いまのところ「いいね疲れ」は起こさずにフェイスブックを続けられていますよ。

    そして再びブログへ

     

     そんな紆余曲折を経て、またブログにチャレンジしています。

     今度は、自分がどんなことができるのか、読んでくださる方にお役にたてる情報を発信できるのかということを第一に考えています。そして、発信するのに無理がないペースで、自分のできる範囲で身の丈に合ったブログを展開していきたいと思っています。

     前半ではブログやツイッターでの後ろ向きなところが目立ってしまいましたが、それぞれのツールをどういう風な位置づけにするかを考えて使っていくと、それはしっかりとつながって相乗効果を生んでくれていくようです。ツイッターでコンパクトかつ有益な情報発信をする→リツイートされたり、プロフィールから検索してもらったりする→より詳しく書いているブログなどへアクセスしてもらえる→信頼を得て問い合わせを頂く、というような流れができあがったりするのです。

     しっかりとブログのテーマを方向づけての再チャレンジだったせいか、最初にブログをやっていたときとはアクセス数や反応が比較にならないほどになりました。今は記事を投稿するのが楽しみになってきましたよ。

    おわりに

     

     ブログやSNSって、現実ではありえないつながりができてしまうところが面白いですね。何百キロも離れたところにいらっしゃる方と、まるで面と向かっているようにやりとりができたり、同じ趣味のつながりからオフ会へと発展していったり。正直なところ、一時の挫折はあったものの、開業から現在に至るまで、ブログやSNSの力に助けられてきたと思っています。

     このリレーエッセイもブログの縁があってのことですし、またあらためてブログへのかかわりを考えることができました。この機会を頂いたことに感謝します!

     そうこうしているうちにも、Google+やLinkedInなど、面白そうなものがたくさん出てきますね。これまでの経験で失敗から得るものもたくさんあると思っていますので、新しいものにも臆せず手を出していってみようと思います。ここ最近の課題は動画配信へのチャレンジです。

    宮原裕一(みやはら・ゆういち)

    1972年鹿児島生まれ。やぎ座のB型。会計事務所に10年勤務後、2009年独立開業。市販で人気の会計ソフト「弥生会計」に精通した税理士として、自身が運営する情報サイト「弥生マイスター」は開設後50万PV達成という好評を博している。著書・監修に「黒字会社はここが違う」「確定申告なら、必ずトクする青色申告」など。

     

    ブログ

     

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  • 2012年3月号 ブログ・アウトサイドストーリー70

    ブログの可能性を信じて 大阪の補助税理士 H.K

    プロローグ

     

     考えてみると、私が「実務経営ニュース」のこの「税務会計系ブロガーサミット・リレーエッセイ」に執筆させていただくことができていること自体、奇跡的なことだと思います。まずはこの場をお借りして、このようなご縁を作ってくださった税務会計系ブロガーサミットと、その関係者の方々に感謝したいと思います。

     現在はブログのみならず、ツイッターやフェイスブックなど、ソーシャルメディア全盛の時代です。今後も展開次第では、大きく可能性が広がる状況になりました。この機会に、これまでの私のブログを中心とするソーシャルメディア活動を振り返ってみたいと思います。

    私とブログとの出会い

     

     私が初めてブログを始めたのは結構古く、2004年4月のことです。ブログの内容も、今のような税務会計に関するものではなく、税理士受験を中心とするものでした。

     当時はちょうどブログが流行し始めた頃、受験に専念するため、前の仕事を退職して頑張っていた私は、試験勉強のログを残すことで自分自身やる気を出すことと、試験勉強の息抜きを兼ねてブログを立ち上げたのでした。週1回は更新することを原則としつつ、気が向いたときには随時更新するというように気楽に続けていました。

     続けていくなかで、税理士受験をテーマにブログをされている他の方ともつながりができ、お互いに讃え合い、励まし合いながら続けることができ、大きなモチベーションアップにつながりました。

     そして、その甲斐もあって、その翌年の税理士試験で官報合格。

     そのときの喜びを胸に、ブログを一気に書き上げたことは、ずっと忘れられません。

     その後、そのブログは税理士試験の合格体験記などを書きながら細々と続けていたのですが、仕事が忙しくなるにつれて更新頻度が減っていき、残念ながらいつしか開店休業状態になってしまいました。

    ブログがつなぐリアルなつながり

     

     現在私が更新を続けているブログ「大阪の補助税理士 きままに税務会計」を立ち上げたのは2010年9月のことです。このブログを始めるに至った最大の理由が、「税務会計系ブロガー・サミット(以下「ブロサミ」)」でした。

     ブロサミとの出会いもブログが始まりでした。といっても、自分自身のブログではありません。

    さらに、税理士業界とは直接関係ないところから始まりました。

     それはネットサーフィンをしていたときに偶然見つけた、ライフハック、仕事術など、仕事を楽しむことをテーマとしたブログ。そのブログを運営する方が、なんと以前勤めていた会社でお世話になった先輩でした。その先輩が会社を退職されて東京に行かれて以後、連絡をとることもなくなっていたのですが、ブログを通じての「再会」になりました。

     そして、 そのブログを購読していると、2009年1月に、先輩が講演されるイベントが大阪で行われることを知り参加。現実にも再会することができたのです。

     開催されるセミナーが私にとって関心があるものだったこともあり、その後もブログを見てセミナー情報を入手し、都合が合えば参加していました。そのなかで、セミナー後の懇親会で同じくセミナーに参加しておられた税理士の方と名刺交換させていただき、そのご縁でブロサミの存在を知ることとなりました。

     そのときは第9回のブロサミ開催前で、開催地は横浜。日程の都合がつかず、私は参加できませんでしたが、その半年後、大阪で行われた2010年秋のブロサミに始めて参加することができました。

     ただ、そのときはブログは立ち上げていない状態。参加要件には税務会計系ブログやツイッターで情報発信をしていることとありました。ツイッターはしていましたが、やはり「ブロガーサミット」ですので、ブログを持っている状態で参加したいと思い、急遽ページを作成して、投稿数ゼロの状態で参加しました。

    初めてのブロガーサミット、そしてブログ初投稿

     

     ブログを通じてつながったブロサミ、刺激的なものでした。既成概念にとらわれず活躍される同業の方。特にそのときのテーマが「税理士業の未来形について」でしたので、今後自分自身がどこに軸足を置いていかなければならないかを考えさせられる、よいイベントになりました。

     そして、その感動を胸にブログ初投稿。記念すべき初エントリは、2010年9月14日「第10回税務会計系ブロガーサミット参加!」でした。

    ブログ毎日更新へのチャレンジ

     

     しかし、その後のブログの更新は今ひとつ。忙しさにかまけるとそのまま開店休業状態になってしまい、年内の更新件数はたったの6件。このままでは、自分自身も自信がつかず変われないと思い立ち、2010年12月31日から毎日更新することにしました。

     最初は本当に頑張れるか不安でしたが、「ダメならダメで」と、少し肩の力を抜いて更新をしていくうちに、繁忙期でもブログだけは書き上げて寝るようになり、気が付けば2011年中できっちり365エントリの投稿を果たすことができました。

     イベントでお会いする方からも、「ブログ見ていますよ」などと声掛けしていただくことも増えてきました。アクセス数も、おかげさまで日々の増減はありますが、じわじわと伸びてきています。

    SNSで大きく変わったブログのアピール方法

     

     ブログを周りの人に見てもらえ、全体のアクセスも伸びてきているのは、ツイッターの効果が非常に大きいと思います。

     これまでは、検索サイトなどで検索されなければ見つかることもなかったブログですが、ブログ投稿が行われる都度、ツイッターに更新情報を自動投稿する仕組みにしているため、タイムリーにブログ更新をアピールすることができます。ブログにもツイッターの画面を表示しており、検索サイトなどからブログに来てくださった方がツイッターでフォローしてくださって、それにより更新を確認されるという相乗効果も生まれています。

     また、ツイッターでブログの更新情報を見た方が、リツイート(他のユーザーのツイートを引用形式で自分のアカウントから発信する機能)をすると、さらに人の目に触れることが増え、アクセス増につながっています。

     ブログの投稿に対するコメントも、ブログそのものに残していただくよりも、ツイッターを通じてコメントをいただくことが多い状況です。ツイッターなくして、これだけ続けていくことはできなかったと思います。

     現在は、フェイスブックの流行著しく、この1、2年で私の周りでも利用者が大きく増えています。フェイスブックでブログをアピールすることができれば、また違う層にお知らせすることも可能になります。

    おわりに――今後のブログと私

     

     私は、現在のブログを、現在のところは自分自身の税理士業の営業活動としては使っていません。あえて実名は出さず、営業色のないブログとしています。

     更新の目的は、読者の方に税務会計や社会保険労務について、「なるほど!」という発見をしていただくことです。この、「読者の方に役立っているか」についての分かりやすい指標として、アクセス数は気になるところではありますが、その動きに一喜一憂せず、ひとつでも多く役立てる投稿を増やしていきたいと考えています。

     ブログは続けることが大事とよく言われます。根気よく続けることで、自分自身で考えもしなかった展開が待っているかもしれません。大きなことを期待しすぎることはしませんが、今後もブログの可能性を信じて情報発信を続けていきます。

    大阪の補助税理士H・K

    大阪の税理士法人で勤務する補助税理士。6年間ソフトウェア技術者を経験。その中で、中小企業の役に立ちたいと感じ、一念発起して税理士試験に挑戦。在職中より勉強を始め、退職後受験専念、2年で官報合格を果たす。資格取得後は、一貫して中小企業のよきサポーターを目指して活動。今後は、在職中に取得した社会保険労務士の資格を活かして、さらに幅広く顧客の役に立つべく奮闘中。

     

    ■ブログ『大阪の補助税理士 きままに税務会計』

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  • 2012年2月号 ブログ・アウトサイドストーリー69

    現場一筋26年、元国税調査官、日本初メンタル税理士 アート・アセスメント飯田真弓税理士事務所 飯田真弓

    「国税勤務26年」という肩書

     

     「国税勤務26年元国税調査官、現在は産業カウンセラー、エコラージュ®・セラピスト、メンタル税理士の飯田真弓です!」

     これは講演や研修を行う際の私のお決まりのご挨拶です。

     「えっ元国税? 26年も?」と、場内は一瞬どよめきますが、ツカミはOK! というわけで興味津々、皆さん一生懸命メモを取りながら私の話を聞いてくださいます。講演が終わって、懇親会が設定されているときは、質問の嵐に襲われることになります。

     「『元国税』って、『マルサ』やったんですか?」

     これは必ず聞かれます。『マルサの女』という映画が上映されてから20年以上経ちましたが、未だにこの映画のインパクトは大きいようです。次に聞かれるのは、

     「税務調査ってホンマに『マルサの女』みたいなことするんですか?」 という質問です。

     「はい! 同じようなことをさせてもらってました。でも、私は『マルサ』に所属したことはないのです。」 と私はさらに話を続けることになります。

    「強制調査」と「任意調査」

     

     『マルサ』が行う税務調査は、『強制調査』です。捜査令状を持って調査に入ります。『マルサ』の使命は、調査対象者を脱税犯として刑事告発することにあるからです。かたや、私が行っていたのは『任意調査』です。『任意調査』の『任意』とは、刑事ドラマでよく耳にする、

    「じゃあ、任意同行願えますか?」というアレです。

     『任意調査』はあくまで『任意』なので、『マルサの女』のように、強制的にスパナでドアのチェーンをちぎって自宅に侵入したりできません。『任意調査』は『強制調査』と違って、調査対象者の同意なしには行えないのです。これは何を意味するのかというと、『強制調査』よりも『任意調査』のほうが、調査官としては説得力、すなわち、調査能力を要するということです。私はそんな仕事を、気がつくと26年間も続けていたのでした。

     なぜ、親方日の丸で将来安泰の国家公務員を辞めたのかについては、ブログのプロフィールを読んでいただくとして、ここでは経営者であれば、誰しも興味を持たずにはいられない、元国税調査官だから言える税務調査の本質について、少し書きたいと思います。

    税務調査の「お土産」って何?

     

     「この前、税務調査に入られたんですけどね、いったい何を調べに来てるのか、トンチンカンな質問ばかりして、『じゃあ、それはどの法律の何条に書いてあるのか言ってください』って言ったら、その調査官は答えられなかったんですよ。そんなにしてまで、取りたいのかって思いました。」

     これは最近調査を受けた経営者の方からお聞きした話ですが、その税務調査は結局、『申告是認』で終わったのだそうです。

     「えっ? 『申告是認』って、追加の税金無しで調査が終わるってこと⁉」

     「『お土産』を用意しとかないといけないんじゃないの?」と思われたでしょうか?

     『お土産』とは、わざと指摘されるであろう項目をあらかじめ作っておくことです。そして、その項目に対して修正申告をし、追加の税金を払ってまた何年か後に調査に来られるのです。

     ちょっと目先を変えて調査官の気持ちになってみてください。前回の調査で『申告是認』(=何も悪いところがない完璧な経理をしていた)という記事が残されている企業に、調査に行きたいと思うでしょうか。調査日数が3日付与されるとして、調査官の日当3日分をかけても追加の税金を見込めないのであれば、上司もその企業に調査に行くようには指示しないだろうということは、費用対効果を常に考えている商売人であれば、誰でも分かると思います。

    何を基準に選定しているのか?

     

     じゃあ、何を基準に調査対象を選定しているのでしょうか? ここがミソなのですが、国税当局はKSK(国税総合管理)システムというものを導入し、全国津々浦々の情報を管理しています。「同業者と比較して急激に売上が上昇した、外注費割合が多い、期末の棚卸の変動にばらつきがある、……。」という具合に、すべての勘定科目について分析をし、それを基に調査対象者を選んでいきます。あくまで1次選定は机上論。『悪いことをしている度合い』で選んでいるわけではないのです。

     調査の選定は、データベース以外からも行われます。それは投書やタレコミです。国税庁や国税局、税務署にはメールや手紙、電話などでたくさんの投書が寄せられます。民間企業でもクレーム処理という業務があると思うのですが、それと同じと考えていただくとよく分かるでしょう。クレーム処理担当は、すべてのクレームを処理するように指示されていると思います。国税も同じこと。クレーム処理は厳しく言われています。どんなにつまらない内容の投書であっても、その実態を確認し、『処理済み』にしないといけないのです。

    「内部の事情に詳しいモノ」とは?

     

     「それなら大丈夫、うちは怨まれるようなことは何もないから!」 と思われた経営者の方、ホントに大丈夫ですか?

     私のところには、昨年も数件「『マルサ』に入られたんですけど……。」という経営者の方が相談に来られました。『マルサ』は1年以上内偵調査を重ね、立件を目的にしているため、私に相談に来られたからといってどうなるものでもありません。それでも経営者の方はお話をされるので、ひと通りお聴かせいただくのですが、皆さん異口同音に「私は何も悪いことはしてない!」とおっしゃるのです。

     なぜ『マルサ』に入られたのか? それは『マルサ』が確かな情報を入手したからと考えるのが普通です。

     『内部の事情に詳しい者の犯行』

     というフレーズはニュースなどでよく耳にしますが、今まで右腕だと思って信頼していた専務や妻、愛人などが不遇を感じたときの常套手段がタレコミなのです。

    高級な外車は調査官を引き寄せる?!

     

     「今期は儲かったから、節税対策に社長は高級な外車を買ったらしいけど、私らにはボーナスを出す気はないみたいですよね。」と社員が口々に言う企業があったとします。経営者が高級な外車を買うのは勝手だと思いますが、それを見た社員や近所の方はどう思うでしょうか?

     「おたくは儲かってて、よろしいですなぁ!」程度なら可愛いものですが、その気持ちがエスカレートすると、あることないことを言いふらしたり、それでも気がすまない場合はタレコミをしたり……。そして、その高級な外車の存在は、調査官にも知られることとなります。

     「高級な外車を買ったということは、他にも仕事に直接関係ないモノを経費に入れているかもしれないな!」と調査官に思わせることになり、「あともう1件調査に行かないといけないんだけど、どの事案にしようかな?」というときに、「あっ、そうだ! あの高級な外車を買った経営者の会社を選んでおこう!」ということになりかねないのです。

    メンタル税理士の任務とは?

     

     今、私が企業研修などでよくお話させていただいているのは、

     「税務調査に入られたくないのであれば、まず、社内のコミュニケーションをよくしましょう!」ということです。

     経営者の皆さんは、コミュニケーションをよくすることが大切と知っていても、何をどのようにすればいいのか分からないという方がほとんどではないでしょうか。誰しも、今の人材で業績をアップさせたいとお考えでしょう。それはそんなに難しいことではありません。社員一人ひとりにやる気を起こさせればよいのです。

     では、やる気を起こさせるにはどうすればいいのか? それには、社員一人ひとりの潜在意識を顕在化し、内発的動機づけを呼び覚ませばよいのです。

     その方法として、私はドイツで開発された簡単な絵を描く心理テスト『星と波テスト』と『ワルテッグ描画テスト』、心理学を基に私が発案した「エコラージュ®・セラピー・ワークショップ」をやらせていただいています。

     この研修を定期的・継続的に行えば、社内のコミュニケーションがよくなります。すると、メンタルダウンしている社員を早期に発見できたり、予防することもできるのです。

     「エコラージュ®・セラピー・ワークショップ」とは、「コラージュ療法」という心理療法を基に私がアレンジし、商標登録した心理療法なのですが、「コラージュつくり」はSMAPの香取慎吾さんもストレス解消法として取り入れていらっしゃるそうで、ミーハーな私は、いつか『慎吾ママとエコラージュ®』という感じで、香取慎吾さんと一緒にお仕事ができればと思っています。

    私にとってブログとは!

     

     私はほぼ毎日ブログを更新しています。実は小学生のころから文章を書くのが好きで、新聞の投稿欄に投書して、掲載されたこともありました。実家の父が私のブログを毎日チェックしていることを知ってからは、離れて暮らしている両親に近況を報告する意味でも、毎日ネタを探して書いているという次第です。

     私の記事を読んで読者登録をしてくださる方もあり、とても励みになっています。私は特に営業活動をしていないのですが、テレビや雑誌、新聞の取材や、大学での講演など、さまざまなお仕事の依頼があるのは、ブログをしっかりと書いてきたからだと思っています。おかげ様で、ブログの読者登録は600人、ツイッターのフォロワーは6000人、フェイスブックのお友達は800人を超えています。これからも毎日、楽しくてみなさんのお役に立てるブログを書いていきたいと思っています。長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。いつもブログの最後に書かせていただいているフレーズで終わりたいと思います。

     最後まで読んでくださってありがとうございます。

     今日も一日感謝の気持ちで過ごしましょう。

    飯田真弓(いいだ・まゆみ)

    税理士・産業カウンセラー・認定心理士。初級国家公務員(税務職)高卒女子1期生。税務大学校大阪研修所に首席で入学。大阪国税局管内の税務署に配属後国税調査の仕事に従事。出世よりも子育てを選択、現場一筋26年。700件にも及ぶ経営者の調査を実施。2008年、国税を退職し、独立・開業。メンタル税理士として、経営者向けの講演、企業研修を行っている。

     

    ■ブログ

    「経営者必読!『税務調査』3つの錯覚!

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  • 2012年1月号 ブログ・アウトサイドストーリー68

    会社の社員を黒字社員にするための、私のブログ活用法 香川会計事務所 公認会計士・税理士 香川晋平

    はじめに

     

     はじめに告白しておきますが、私は少し変わった会計人です。

     普通の会計人は、会社の決算書を見て、「この会社は儲かっている(=黒字会社)」、「この会社は厳しい状況にある(=赤字会社)」とチェックしていると思いますが、私の興味の視点は、会社で働く社員です。

     社員の何気ない会話や仕事ぶりを見て、会社の利益を増やす人(=黒字社員)と、会社の利益を減らす人(=赤字社員)を見抜く、そんな会計人です。

     私は大手監査法人に7年間勤務したあと、30歳で当時急成長中だったリフォーム会社の株式会社オンテックスに入社しました。経理部門の責任者候補として採用を検討されていた私は、社長面接でこんな質問をされました。「ところで、君にこれだけ給与を払って、ウチはどれくらい儲かるのかな?」と。

     恥ずかしながら、当時の私は、「会社の利益」については会計理論で詳しく解説できたものの、自分の仕事が「会社の利益」にどうつながっているのか? など考えたこともなく、この質問に、ただ「がんばります!」としか答えられませんでした。

     この質問から、私の価値観は大きく変わり、それからの私は、「この会社では利益貢献を自ら証明しなければ評価されない」と感じて、自分がするどんな仕事も利益換算をするようになりました。

     そうすると、周囲の仕事ぶりまで利益換算してしまうようになり、いつしか何気ない会話のなかからも「赤字社員」と「黒字社員」を見抜くようになってしまいました。

     その「赤字社員」と「黒字社員」の違いについてまとめたのが、私の処女作「東大卒でも赤字社員 中卒でも黒字社員」(リュウ・ブックスアステ新書2010年刊)です。

    赤字社員と黒字社員の見分け方

     

     「赤字社員」と「黒字社員」は、何気ない会話のなかからも見抜くことができます。

     拙著「東大卒でも赤字社員 中卒でも黒字社員」では、左記の「赤字社員」、「黒字社員」チェックテストを掲載しました。

    ▢ 「かなり」や「少し」といった言葉をよく使う

    ▢ 「業界別・給料全比較」などの特集雑誌に目がない

    ▢ 「会計本」を読んだが、仕事への活かし方が分からない

    ▢ 仕事は「気分が乗ったもの」から取りかかる

    ▢ 会議で自ら発言することはほとんどない

    ▢ 根拠はないが︑自分の会社は「潰れない」と思う

    ▢ ドンくさい新人は、辞めればいいと思う

    ▢ 自分の給与なら「会社にいくらの利益が必要なのか」知らない

    ▢ 自社の「ビジネスモデル」を答えられない

    ▢ 会社の利益を上げる方法を10個言えない

     右記のうち、5個以上該当する人は「残念ながら赤字社員です。本書をお読みください。」という導入にしています(それぞれの趣旨については本文で詳しく解説していますが、ここでチェックが入らないと誰も読んでくれないので、あえてチェックが入りやすい表現にしています)。

     本書は入社3年目くらいの方を想定読者として書き上げたのですが、その想定読者にはなかなか手に取ってもらえず(苦笑)、一番反応があったのは実は経営者の方々でした。ありがたいことに社員研修の教材として、多くの会社に「まとめ買い」をしていただきました。その経営者の方々に、読後の社員の感想をお聞きしたところ、面白い傾向が判明しました。

     経営者の評価が高い社員ほど、自分のチェックが入った箇所を気にして、「反省の弁」を述べる傾向があるのに対し、逆に経営者の評価が低い社員ほど、「こんな赤字社員いますよね~」と、まるで他人事……。このような「デキるつもり」の自称・黒字社員が、実は、会社にとっては一番迷惑な存在なのではないかと考え、新著「『デキるつもり』が会社を潰す」(中公新書ラクレ2011年刊)を出版しました。前著と同じように、帯に「『デキるつもり』度チェック」として、下記の項目を挙げています。

    ▢ 名刺交換した枚数を自慢する

    ▢ トイレで新人の悪口を言う

    ▢ つねに「できない理由」を探す

    ▢ 「契約命」で、強引にセールス

    ▢ 長時間労働を誇る

    私のフェイスブック、ブログ活用法

     

     こういった赤字社員や自称・黒字社員を「本当の黒字社員」に変えて、クライアント企業だけでなく、日本の中小企業を活性化させていくことを「私の使命」と考え、フェイスブックやブログで情報発信を続けています。

     昨今、会計士の就職難が社会問題になるなど、「会計人余り」の時代に突入した感が否めませんが、このような時代のなか、「会計人」が自分ブランドを構築するために重要なのは、「自分の強み」と「キャラクター」の確立ではないかと私は考えています。

     「自分の強み」は、「会計人」である以上、税務や会計が得意なのは当たり前なので、もっと深く掘り下げて、「〇〇に強い会計人」という、「〇〇」の部分を見つけることが重要です。そして、その「〇〇」の部分が本当に「強み」であることを立証するために、ブログなどで自分のコンテンツを出していくことが、自分ブランドの構築につながると考えています。

     私のブログタイトルは、「黒字社員への道」。私自身の出版や講演活動の紹介をさせていただいたり、趣味の読書を活かして、「黒字社員におすすめの本」を紹介したりしています。

     自分ブランド構築に必要な、もうひとつの要素である「キャラクター」については、フェイスブックでプライベートな部分も垣間見せられるように心がけています。

    アナログも、まだまだ必要

     

     一方で、私の事務所のクライアントの状況を見ていると、ブログやフェイスブックに関心を持っていただけない方も多く、まだまだ紙媒体も必要と考えています。当事務所では、毎月クライアントや見込客、他士業に対して「ニュースレター」を発行しています。

     A4表裏2枚(4ページ)で、以下のような4部構成になっています。

    ①香川晋平の近況報告

     フェイスブックで投稿した記事から、自分のキャラクターが出せて、なおかつ、ネタになりそうなトピックを選んで、1000字程度にまとめています。

    ②スタッフ(税理士)によるワンポイントレッスン

     スタッフ税理士が税務の旬なトピックを選んで解説しています。

    ③おすすめ書籍

     毎月テーマを決めて、過去にブログで紹介したものから、2冊を選んで紹介しています。

    ④お客様紹介

     毎月クライアントの1社を訪問し、その会社の紹介記事とクライアントから当事務所へのメッセージを頂き、それを「お客様の声」として活用させていただいています。

     実はこの「ニュースレター」が、当事務所の最大の集客ツールとなっており、これからもアナログな「ニュースレター」を継続するとともに、ブログやフェイスブックでの情報発信も充実させていきたいと考えています。

     私の事務所では、父の代から「明日の経営をともに考える」を経営理念として掲げており、「お金」や「数字」だけを見るのではなくて、お客様の将来の経営までを『一緒に考える』というスタンスを大切にしています。

     経営は、やっぱりそこで働く「人」しだい。社員の意識が黒字社員化すれば、会社は必ずよくなるはず。当事務所のクライアント社員の黒字社員化はもちろんのこと、全国の社員を総黒字社員化できるように、今後も出版やブログなどで情報発信をしていきたいと考えています。

    香川晋平(かがわ・しんぺい)

    大手監査法人を経て、リフォームの株式会社オンテックスに入社。「社員1人当たりデータ」の導入で、社員の生産性を向上。入社後90日で管理本部取締役に就任。在任2年の累計利益は業種別No.1となる。その後5期連続50%超増収のベンチャー企業や従業員平均年収1000万円超の少数精鋭企業などの会計顧問や非常勤役員を務める。関西大学非常勤講師。著書に「東大卒でも赤字社員 中卒でも黒字社員」、「『デキるつもり』が会社を潰す」。

     

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