キャリアの長さという土俵で戦わない

2024年に独立され、2年半が過ぎました。事務所の強みはどこにあるとお考えですか。

五十嵐

私は会計業界での経験そのものが短く、税理士登録は平成31年4月です。平成最後の登録ですね。そして、令和元年第1回の税理士証交付式に参加しました。元号をまたぐようなタイミングだったので、今となると自分は「引きが強いな」と思います(笑)。私が税理士登録をした時点で、同世代の先輩税理士の先生方は、すでに20年ほどのキャリアを積んでいました。私がどれだけ努力しても、過ぎてきた時間を埋めることはできません。だから、キャリアの長さという土俵で戦ってはいけないと考えました。そうであれば、別のところで勝負しなければならない。では、自分に何ができるだろうと、ずっと考えてきました。

「全体が見える人」を目指す

五十嵐

私のキャリアは、大学卒業後に入社した第一生命での保険営業から始まりました。その後、国鉄の債務整理のために設立された国鉄清算事業団に転職し、国鉄用地の売却などに携わりました。そこでは組織図に基づいて組織が運営されていました。当時は当たり前のことだと思っていましたが、会計事務所に入ってから、明確な組織図を持たずに運営されている組織もあることを初めて知りました。そうした異業種での経験も生かしながら、税務だけを見るのではなく、組織運営も含めて会社全体を見渡すことができれば、より総合的なコンサルティングができるのではないかと考えるようになりました。

その総合的なコンサルティングとは、具体的にどのようなものでしょうか。

五十嵐

現在行っているのが、相続が発生する前の対策コンサルティングです。相続対策というと、相続税をいかに抑えるかという税金の対策だけをイメージされる方も少なくありません。しかし、実際には「分割」「認知症」「相続税」「納税資金」という4つの観点から考える必要があります。私たちは、それらを含めたトータルなサポートを行っています。もちろん、遺言書の作成など、税理士だけでは対応できない業務もあります。その場合は、弁護士や行政書士など、それぞれの分野の専門家に対応をお願いします。例えば、お客様のお話を丁寧に伺い、どのような対策が必要なのかを整理したうえで、その対策を実行できる専門家へとおつなぎすることです。