AVAとは
AVA(Accounting firm Vision Alliance)は、各事務所が培ってきた専門性や強みを持ち寄り、会計業界の価値向上と日本経済の発展に貢献することを目指す連携の枠組みと説明されている。
案件の紹介・連携、人材の採用・育成、テクノロジーの活用を軸に、一事務所だけでは実現が難しい取り組みを進めているという。
会の名の「出藍」は、弟子が師を超えることなどを表す「出藍之誉」に由来する。この「出藍之誉」は、あいわ税理士法人の「あいわ」の由来でもあるとしている。
第2回出藍会の中身
第2回出藍会は2026年10月9日にホテルオークラ京都で開かれ、全国30の税理士法人・会計事務所が参加した。昨年の品川での初開催に続く2回目で、京都に拠点を構える会計事務所の総合経営グループが開催に協力した。
第1回以降に加わった事務所の自己紹介に続き、京都フィナンシャルグループ常務執行役員で京都銀行常務取締役の本政悦治氏が、同グループの取り組みと地域を支える連携の形をテーマに講演した。同氏は、地域企業の課題が資金だけでなく人材・事業承継・DXへと広がり、一つの専門分野だけでは完結できないと指摘した。地域金融機関が目指す地域の価値創造を支える基盤の実現には、会計事務所との連携が欠かせないと述べたという。
ワークショップ「テクノロジーと人材で再設計するこれからの会計事務所―AIの活用と組織改革―」では、あいわ税理士法人の金子昭一顧問と森田納生人事顧問が登壇した。金子顧問は、AI導入を進める際の鍵として、何のために使うか、どの業務から始めるか、工程の一部か全部か、統制できるか、どう測りどう還元するか、の5つの問いを挙げた。
参加者は架空の企業決算を題材に、各テーブルでAIに指示を出す約15分間の演習に取り組んだ。材料は約1,000行の仕訳帳と未処理の請求書・領収書。各テーブルが自由に出した指示だけで、精算表のドラフト、計上漏れや二重計上の可能性といった税務論点、顧客への質問状までをAIが作る様子を体験したという。時間内にそろわなかった成果物は、見本で補いながら振り返ったとしている。
森田人事顧問は、AI導入によって若手スタッフの社内ニーズが下がるなかでも若手の採用を続けるかどうかは事務所にとって大きな判断だと述べた。育成の面では、キャリアの初期からAIに頼ることで、自ら考える「思考時間」が減る点に注意が必要だという。その不足をどう補い、AIが作った成果物の問題点を見抜くレビュー力をどう育てるかが、これからの若手育成の核心になるとしている。
今後の活動
同法人代表社員の杉山康弘氏は今後の活動について、会員・案件管理システムを通じて加盟事務所同士が直接つながる案件連携を広げると説明した。人材の面でも、全国の大学向けの業界説明会や採用企画の共同実践などに引き続き取り組むとしている。
すでに決まっている具体的な企画として、AI導入支援プログラム、非上場株式の評価方式改正や東京プロマーケット上場をテーマとした実務研修、事務所見学会、ベトナム視察ツアーを挙げた。活動を継続的に支える基盤として、一般社団法人化も検討するとしている。
出典
あいわ税理士法人「会計事務所ビジョンアライアンス(AVA)の第2回出藍会を京都で開催いたしました」(同法人のお知らせ、2026年11月5日)