会計事務所(税理士事務所)は税理士業務を行うための事務所であり、税理士の存在なしには成り立たない。そのため、所長税理士は事務所において圧倒的に強い立場であることが多く、事務所経営も所長のトップダウン的なものになりやすい。これは素早い意思決定を可能にし、事務所発展の鍵ともなるが、同時に所長税理士の肉体的な限界が、そのまま事務所発展の限界にもなる課題がある。そのような状況において、宮﨑会計・税理士事務所(神奈川県川崎市)の代表税理士である宮﨑雅大先生(次ページ写真)は、職員の言葉に丁寧に耳を傾け、それをもとに意思決定を行うボトムアップ型の事務所づくりに取り組んでいる。同事務所では、職員がお互いの業務を臨機応変にサポートし合うチームプレーが実現しているほか、クラウド会計ソフトや各種ツールの勉強会、さらに事務所のDX推進などが自発的に行われている。大きな成果が出ているように見えるが、宮﨑先生は自身の取り組みに厳しい目を向けており、職員のために取り組むべきことはまだ多いと考えている。今回の取材では、宮﨑先生にこれまでの取り組みを振り返っていただいた。失敗も含めて包み隠さず話してくださり、会計事務所の組織づくりを考えるうえで貴重な取材となった。(取材 板垣 誠、撮影 城越謙太朗)