5周年記念イベント

一般社団法人成長企業研究会

ビジネスレポート

一般社団法人成長企業研究会〔代表理事:小川 実氏(写真前列右)〕は10月29日、設立5周年を記念し、「事業承継のリアル」をテーマにしたハイブリッドイベントを開催した。会場はHOPグループセミナールーム(東京都中央区)で、約50名が来場、オンラインでは100名を超える参加があり、経営者や後継者、士業、保険関係者、相続診断士など、多彩な顔ぶれが一堂に会した。

冒頭、小川氏は「事業承継に唯一の正解はない。だが今日から考えることで未来は必ず動く」と語り、2023年の日本政策金融公庫調査(後継者決定割合10・5%、廃業予定57・4%)を示しながら、承継準備が喫緊の課題であると訴えた。自身もHOPグループの承継当事者として、幹部退職の経験や相続診断協会が5万人に達した現状など、自らの「リアル」を共有した。

基調講演では、承継を「株式の承継(所有)」と「経営の承継(運営)」の二層で整理。理念共有、事業計画、賃金規程の整備などによる属人性排除や、診断ツール・エンディングノート活用による準備度の可視化を提示した。「顧問は守り、コンサルは攻め」と語り、守りと挑戦の両立を支援する姿勢を示した。

続くパネルディスカッションには、磨 和寛氏〔トリニティ・テクノロジー株式会社(同前列右から2人目)〕、小西慎太郎氏〔DIGグループ(同前列左から2人目)〕が登壇。「士業事務所を含め中小企業が生き残るために考えておくこと」「何のために事業承継をするのか」「事業の継続・存続は本当に必要なのか」といった根源的な問いをもとに、専門家の立場から承継や支援の実例、そして「経営者が思い描く理想の承継」を実現するためのポイントが語られた。

その後のワークショップでは、参加者が「もし今日、経営者が不在になったら何が困るか」を洗い出し、承継課題を〝自分ごと〟として捉える時間となった。リアル参加者には研究会特設ポータルでのPR機会、オンライン参加者には「事業承継ワークシート」が提供され、イベント後の実践を後押しした。

総勢150名を超える規模で行われた本イベントは、事業承継という全国的課題に対し、専門家と経営者が共に未来を考える「対話の場」として、大きな意義を残した。

bmsニュース
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