事前確認は顧問税理士も可能
この税制は、取得価額の合計が35億円以上(中小企業者等は5億円以上)で、投資利益率が年平均15%以上などの要件を満たす投資計画について経済産業大臣の確認を受け、確認の日から5年以内に取得して事業に使った設備に、即時償却か税額控除(取得価額の7%、建物・建物附属設備・構築物は4%、控除の上限は法人税額の20%)を認める。投資計画は、経済産業局に最初に申請する前に、公認会計士か税理士の事前確認を受ける必要がある。
Q&A集は、会計監査人や顧問税理士が事前確認を行うことにも「特に制限はありません」と答え、社内に有資格者がいればその人が行うこともできるとした。確認を受けた後に投資計画を変える変更確認申請では、公認会計士か税理士の確認は要らない。申請の段階の取得価額の根拠資料は、見積書などで足りるとしている。
圧縮記帳は場面で使う金額が違う
補助金を受けて圧縮記帳をする設備は、判定する場面で使う金額が違う。投資計画の投資下限額と投資利益率の計算には、圧縮記帳の前の金額を使う。一方、機械装置160万円以上といった設備ごとの取得価額の下限は圧縮記帳の後の金額で判定するため、圧縮後に下限を下回る設備は対象にならない。税額控除などの基になる税務上の取得価額も、圧縮記帳の後の金額になる。
確認書の前に取得すると使えない
申請から確認書の発行までは、概ね30日程度(休日等と補正にかかる日数は除く)が目安。設備を取得した後に確認書が出た場合は、税制を使えない。設備を取得して事業に使った後は、事業年度ごとに、その年度の末までに事後照合を経済産業局に申請し、交付される証明書を確定申告書等に添付する。
中小企業者等に当たるかどうかは、設備を事業に使った日の現況で判定する。確認を受けた後に大規模法人から出資を受けて中小企業者等に当たらなくなると、5億円以上の要件で確認を受けた計画でも、中小企業者等以外の要件である35億円以上に届かなければ、税制を使えない場合がある。
投資利益率などの計画値を実績が下回っても、直ちにペナルティはない。ただし、計画が虚偽の内容だった場合などの極めて悪質なときは、社名の公表などの対応をとるとしている。経済産業大臣の確認を受けられるのは2029年3月31日まで。
出典
経済産業省「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」(案内ページ、最終更新日2026年10月22日)
経済産業省「大胆な投資促進税制 Q&A」「大胆な投資促進税制 チェックシート」「大胆な投資促進税制 パンフレット」「大胆な投資促進税制 申請要領」(いずれも上の案内ページに掲載)