4月11日、一般財団法人日本的M&A推進財団(福岡県福岡市)は、船井総研グループ東京本社セミナールーム(東京都中央区)において、税理士をはじめとする士業やその事務所職員を対象とした「第三者承継士養成講座」を開催した。今回は第一クール三日目。
本講座は、特に小規模M&Aの実務において必要な支援手法や各種ツールの活用方法を分かりやすく解説し、地域経済を支える専門家を育成することを目的としており、当日は多くの参加者が集まった。
今回のプログラムは、第八講「買手支援の具体的実務」から始まった。M&Aにおける買い手支援の必要性や事前準備、アドバイザリー契約に基づく実務、さらに成約後の統合プロセスであるPMI支援に至るまで、買い手側に寄り添う具体的な支援体制が詳しく解説された。
続いて、第九講「医療機関の第三者承継」が行われた。深刻な後継者問題を抱える医療分野特有の承継スキームや譲渡対価の考え方、相手探しからクロージングに至る実務の要点が事例とともに提示された。
なお、これらの講座は一部、株式会社船井総研あがたFASの多賀谷博康取締役や中野宏俊執行役員らが講師として担当した。
昼食休憩を挟み、一般財団法人日本的M&A推進財団の代表理事であり、株式会社楠本浩総合会計事務所の代表取締役を務める白川正芳氏が、第十講「顧客の創造という概念と実践」と題して登壇した。白川氏は、顧客の存在場所や開拓手法に触れつつ、譲渡側と譲受側の心情を重んじる「日本的M&A」の理念と価値観の重要性を説き、今なすべき行動のあり方を問いかけた。
その後、今後の活動に向けたオリエンテーションが実施され、参加者は真剣な面持ちで耳を傾けていた。
本講座は、単なるM&Aのノウハウにとどまらず、実務に必要な50種類を超えるツールや書式集の提供、成約実績を積むまでの伴走支援など、資格取得後の実践的なサポート体制まで構築されている点が極めて有意義である。
中小零細企業の廃業危機という社会課題に対し、税理士が財務顧問の枠を超えて「第三者承継支援」の有力な担い手として地域社会へ貢献していくことが強く期待される。
(取材:鈴木将也)
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