2025年8月号

「第24期 新ビジネスモデル研究会」が開講 未来会計の実践を通じた自己革新と組織変革を目指して

株式会社日本BIGネットワーク、NN構想の会

ビジネスレポート

6月5〜6日にセミナーハウス クロス・ウェーブ船橋(千葉県船橋市)で、株式会社日本BIGネットワーク主催、NN構想の会共催による「第24期 新ビジネスモデル研究会(以下、NBM)」が開講した。参加者は18名。

NBMは、未来会計を事業化するために必要なビジネスモデルの習得、組織体制の構築、営業展開の手法などを、グループ討議を通じて1年間で学ぶことを目的とした学習組織である。NBMの特徴は、全6単元からなるシリーズ形式で、2カ月に一度、1泊2日の合宿形式で開催される点にある。各単元の教材は全て質問形式で構成されており、2時間程度の導入講義を設けたうえで、グループ討議を中心に進められている。さらに、出題される質問は、「どうすればよいか(How)」ではなく、「なぜそうするか(=Why)」という本質的な問いを重視して構成されている。つまり、表面的な手法を学ぶのではなく、物事の本質を捉え、深く考える力を養う場であることを目指している。

取材当日は、第1講「組織論︱目的の共有」が開催された。

小久保 忍氏が語るNBMの全体像と意義

冒頭では、日本BIGネットワーク代表取締役社長(税理士法人りんくグループ代表)の小久保 忍氏が登壇。NBMの成り立ちと今期の意義について語った。

NBMは2003年にスタートし、今年で22年目を迎える長期継続型の研究会である。小久保氏は第1期生として、開業3年目・職員数名という体制でNBMに参加し、組織論や循環モデルと出合った経験を語った。NBMとの出合いが、自事務所を70名規模の士業グループへと発展させるきっかけになったという。

小久保氏は「NBMとの出合いが、経営に対する根本的な価値観を転換する大きな契機となった」と振り返りつつ、今期より年1回開催から年2回開催へと拡大した背景にも触れ、より柔軟な参加機会を提供していく方針を示した。

「NBMは単なる研修ではなく、『自己革新』と『未来会計の実践』を体現する場である」と力強く語り、会計事務所経営の本質的課題と正面から向き合う意義を強調した。

泉 敬介氏が語る「経営の本質」とは

続いて登壇したのは、TEAM yoko-soのCEOである泉 敬介氏。NBMの長年の受講者であり、著名事務所の経営者としても知られる泉氏は、組織論をテーマに、熱気のこもった導入講義を行った。

今回のNBMでは、構成を刷新し、プログラム冒頭に組織論と経営論を据える新たな方針が取られている。泉氏はこの意図について、「経営の本質を理解しなければ、MAS監査支援も本来の価値を発揮できない」と語り、まず自社経営の根幹を捉えることの重要性を説いた。

MAS監査を本業として据えず、周辺業務に留まってしまえば、組織への定着は望めないとし、「MAS監査を本業として捉える姿勢こそ、組織づくりの出発点である」と指摘した。

さらに、職員の退職によって業務が停滞する会計事務所の例を挙げ、「属人化された体制では、持続可能なサービス提供が困難である」と警鐘を鳴らす。これは「組織構造の未熟さ」を示すものであり、早急に改善すべき本質的課題であると強調した。

また、泉氏は過去のNBMで印象に残ったエピソードを紹介。「よい組織とは何か」という問いに対して、ある職員は「自分の居場所を与えてくれる組織」と回答した一方で、ある経営者は「居場所は自分で作るもの」と語ったという。この意見の差異を「役割による視点の違い」と捉えつつ、経営者の孤独と覚悟、そしてそれを支える職員側の視座の重要性を説いた。

泉氏の講義を受けて、参加者同士によるグループディスカッションが展開され、「価値観と能力」「組織と個人の関係性」などをテーマに意見交換・発表が行われた。

その熱気は夜の情報交流会でも冷めることなく、初対面同士の参加者たちが自然と仲間意識を高め合いながら、1日目を締めくくった。

名南経営グループの理念と組織形成に学ぶ

2日目の講義では、株式会社名南経営ソリューションズ執行役員の鈴木将之氏が登壇。「名南経営 これまでの歩みと理念経営」と題し、名南グループの歴史、理念経営の実践、そしてグループ法人各社が独立性を保ちながら経営を行っている特徴などについて講義が行われた。

創業者・故佐藤澄男氏の教えを大切にしながら、「理念を行動に移す」経営を貫く名南の姿勢が紹介され、今後の展望に至るまで、参加者にとって多くの学びと刺激を与える内容となった。

第24期NBMの開講は、未来会計の事業化を推し進めたいと考える会計人にとって、理論と実践を統合する貴重な機会となった。
 今後開催される講義を通じて、参加者が自事務所の経営を見直し、ビジネスモデルを再構築するなかで、未来会計業務を加速させていくことが期待される。(取材 加藤 剛)

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