介護業界においては、長年にわたり「人材不足」「低賃金と労働環境」「赤字経営」「DX化の遅れ」といった深刻な課題が指摘されている。特に、介護職員の不足は今後も顕著に続き、2026年度には約25万人、2040年には約57万人の不足が見込まれる(※1)。また、介護業界の有効求人倍率は依然として全産業平均に対して3倍以上と大きく上回る水準(※2)であり、労働条件の厳しさも業界特有の課題である。
さらに、DXの進展も医療・福祉分野では他業種に比べて最も遅れているというデータもあり(※3)、中でもICT導入支援事業では介護ソフトなどフロントオフィスの導入補助利用が進む一方で、バックオフィス業務はまだ2・4%しか進んでいない(※4)という状況が浮き彫りとなった。
こうした背景を踏まえ、10月23日、フリー株式会社(東京都品川区。以下、「freee」)は、オンラインで報道関係者向けに勉強会を開催した。
同社医療福祉事業部長の和田矩明氏は、福祉業界が直面する環境と課題を解説し、医療福祉事業部の設立および「介護業界向け統合パッケージプラン」の提供を通じ、特にDX化の遅れに対する解決策に取り組む方針を発表した。
freeeはこれまで、会計・人事労務・販売管理といったスモールビジネス向けプロダクトを開発し、バックオフィス支援に特化してきた。創業以来、「統合」を重視した顧客体験を追求しており、2023年からは医療福祉事業部を立ち上げ、介護業界に特化した統合サービスの提供に注力している。
また、業者向けに複数プロダクトを組み合わせて導入する場合、15%の割引も提供されており、勉強会は介護業界での導入事例紹介で締めくくられた。
〈出典〉
※1 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数について(令和6年7月12日)」別紙1
https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/001274765.pdf
※2 厚生労働省「令和4年版 労働経済の分析(P123)」
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/21/dl/21-1.pdf
※3 総務省『デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究(2021年3月、P42)』
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/r03_02_houkoku.pdf
※4 厚生労働省「ICT導入支援事業 令和3年度 導入効果報告取りまとめ(P4)」
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001124036.pdf

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