7月10日にCITY HALL & GALLERY(東京都品川区)において、士業事務所向けカンファレンスイベント「iACCONFERENCE 2025」が開催された。主催は士業向け動画配信システム「L-MagaZine(エルマガジン)」を提供する株式会社iDOOR(東京都品川区)。今年で第5回を迎える本イベントは「士業と生成AI・業務自動化」をテーマに、業界の最前線で活躍する専門家らが一堂に会した。
冒頭のオープニングセッションでは、株式会社iDOOR代表取締役CEOの岡田湧真氏が「士業事務所に求められる新たなスキルとは?~AI実用化と業務自動化が導く未来のオペレーション~」と題して登壇。人材不足や業務の複雑化という業界課題に対し、生成AIとSaaS活用による組織的な成果創出の重要性を提示した。
次に、株式会社マネーフォワードSMB事業推進本部副本部長兼VPoSの君島寿章氏、フリー株式会社パートナー事業部事業部長の渡邉光章氏、株式会社iDOOR取締役COO兼ALEX会計事務所代表の児玉洋貴氏が「2大クラウド会計ベンダーが語る! 生成AI時代に求められる会計事務所の役割」をテーマにトークセッションを展開。クラウド会計とAI連携による提案型サービスへの変革について議論を深めた。
続いて、株式会社kubell(旧Chat work)副社長CNOの山口勝幸氏と岡田氏による「A I ×チャットで実現する士業DX最先端」が実施され、勤怠管理から人事データ活用まで幅広い自動化改革を解説。その後、児玉氏、ALEX会計事務所中小企業診断士・宅地建物取引士の古谷太陽氏、株式会社アーリークロス代表取締役の花城正也氏が「人×AIの協業による新しい事務所」と題し、電話や面談の録音データをAIでテキスト化・ナレッジ化する実践例を紹介した。さらに「Notion×生成AIによる士業事務所のナレッジの自動蓄積の仕組み」では、データベース機能と生成AIを組み合わせた一元管理システムについての解説が行われた。
中盤のセッションでは、一般社団法人CPA士業RPA BizRobo!協会代表理事で税理士法人オールシエンシア代表社員税理士の佐久間隆氏と株式会社iDOORシニアコンサルタントの岡村耕平氏が「拠点間と担当者による経験値の差を生成AIとITツールで標準化」をテーマに登壇。Ai-OCRやRPAによる効率化と生成AIによる標準化の両立について実践的な導入ポイントを示した。続いて「今からでも遅くない、属人化を解消する生成AI導入のポイント」として、生成AI導入による標準化と品質向上の具体的手法が解説された。
後半では、TOMAコンサルタンツグループ株式会社取締役でTOMA社会保険労務士法人代表社員の渡邉哲史氏、同じくTOMAコンサルタンツグループ株式会社取締役でTOMA税理士法人社員税理士の田村信勝氏、岡田氏による「若手社員の税務・労務相談の品質向上! 創業130年事務所が見た生成AI運用の天国と地獄」が展開され、総勢200名を超える大型事務所のDX推進事例と課題を率直に共有。「プロンプト不要・各種業務に特化した生成AIが100個超! 士業事務所に適した生成AIツールとは?」では、プロンプトの知識なしで即座に活用できる士業特化型生成AIツールが紹介された。
最終セッションでは、社会保険労務士FUTAGO事務所社会保険労務士・採用定着士アンバサダーの八木雄大氏、行政書士FUTAGO事務所行政書士の八木敬大氏、岡田氏が「山口県の双子士業が挑むDX最前線!」と題して登壇。電話や議事録のデータ化によるAI社労士の実現と顧問先への付加価値提案の仕組みについて、山口県での実践例を交えながら議論した。締めくくりとして「付加価値こそが士業の本質!情報提供の仕組みと生成AIで実現する新しい提案の仕組み」が解説され、蓄積データの分析から提案へつなげる具体的な運用例が示された。
株式会社iDOORは、士業向け動画配信システム「L-MagaZine」を中核に、LINEやチャットワークを活用した情報配信プラットフォームを提供している。同社は士業事務所のDX推進を支援し、顧問先との継続的な関係構築と付加価値向上を実現するソリューションを展開。今回のカンファレンスは、生成AIと業務自動化が士業界にもたらす変革の方向性を示す重要な機会となった。
(取材鈴木将也)
-1024x205.jpg)






