医療経済フォーラム・ジャパンは、10月2日に、ホテルイースト21東京(東京都江東区)1階「イースト21ホール」にて、「第二十三回公開シンポジウム『医療保険の持続可能性』」を開催した。共催はメディカル・マネジメント・プランニング・グループと株式会社川原経営総合センター。同フォーラムは、医療経済学の深耕や政策提言を目的として、2001年4月24日に加藤寛氏、水野肇氏、川原邦彦氏を中心として設立された組織である。
本シンポジウムのテーマ「医療保険の持続可能性」では、わが国の医療保険制度が「高水準の医療を、低負担で平等に享受できる」という優れた仕組みである一方、少子高齢化に伴う医療費の増加や生産年齢人口の減少により、現役世代の保険料負担が増大している現状が課題として示された。さらに、高額な新薬の登場など、医療技術の進歩も著しい。
こうしたなかで、世代間の負担の公平性や財政規律の観点から、医療費の適正化を一層推進していく必要がある。しかし一方で、診療報酬のマイナス改定や自己負担の引き上げなど、過度な適正化策は、医療機関の経営悪化や低所得者層の医療アクセス低下を招くおそれもある。本シンポジウムは、これらの複雑な課題に対し、国民的な合意を得ながら持続可能な医療保険制度を構築していくための「処方箋」の方向性を提示する一助となった。
シンポジウムは学習院大学長で当フォーラム会員の遠藤久夫氏を座長とする基調講演で幕を開けた。その後、財政、保険者、行政、医療提供者、産業界の視点から議論が交わされた。パネリストとして登壇したのは、財務省主計局次長の吉野維一郎氏、健康保険組合連合会会長代理の佐野雅宏氏、厚生労働省大臣官房審議官の矢田貝泰之氏、公益社団法人日本医師会常任理事の城守国斗氏、日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会委員長の藤原尚也氏である。
医療経済フォーラム・ジャパンは、隔月で定例研修会を開催し、調査研究や政策提言を行っている。
(取材:村上翼)
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